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パンズ・ラビリンス
2008年04月21日 (月) | 編集 |
パンズ・ラビリンス

あなたは、地底にある魔法の国の姫。人間は仮の姿なのです。と、
迷宮の案内人パンに告げられるオフェリア(イバナ・バケロ)。

王国に戻るためには、3つの試練を乗り越えなければならない。
彼女は、迷宮へ足を踏み入れていきます。

1944年のスペイン内戦終結後のフランコ政権下。
オフェリアは、大尉と再婚した母と共に、赴任先へ移り住むことになります。
父親である大尉は、レジスタンスを掃討する非情な人間で、好きになれません。
つらい現実と彼女の迷い込む迷宮がシンクロされながら描かれていきます。
ですので、
迷宮を旅し、次々と不思議な体験を重ねるようなファンタジーではないです。

暗く不気味な迷宮世界で、
オフェリアにあるのは不安な表情、
哀しい笑顔だけです。

彼女に課せられる試練とは、彼女なりの現実との“闘い”であり、
レジスタンスたちの“闘い”を映し出してるものなんですね。
現実と迷宮をうまく交差させていて、
迷宮に出てくる怪物も不気味なのですが、
現実の大尉の方がよっぽど恐いように見えてきますね。

痛々しく暗い場面で展開するお話の最後に、
パァーっと明るくきらびやかな画面が初めて拡がるところが効果的で、
ほっとするんですが、
それは同時に哀しい場面でもあります。

すごくよく出来てますね。

『パンズ・ラビリンス』 Pan's Labyrinth(El Laberinto del Fauno)
ファンタジー
2006年【メキシコ・スペイン・米】
監督/脚本:ギレルモ・デル・トロ
出演:イバナ・バケロ/ダグ・ジョーンズ/セルジ・ロペス/アリアドナ・ヒル
私の感想:★★★★★ 
不思議の国のアリスかと思って観たが、違いました。

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