2008年08月09日 (土) | 編集 |

わぁー。すごく素敵なお話。
『ナルニア国ものがたり』系のような映画と思ったら大間違い。
大人が自分の幼き日を感じるような映画ではないかな。
テラビシア。
それは、小さな川の向こうにある。
いじめられっ子少年ジェスと風変わりな転校生少女レスリーの二人が作り上げた空想の国だ。
要は、秘密基地ごっこみたいなものなんですけどね。
そこに立つ巨木は、巨人であったり、
吹き抜ける風は、敵の来襲であったり、
小さな虫たちは、味方兵士だったりするのだ。
ジェスという男の子は、かなりいじけてしまっている子。経済的に貧しく、女姉妹に挟まれた境遇をうとましく思い、学校でもからかわれ、いじめられている。
そんな彼の前にとびっきりキュートな女の子、レスリーが転校してくる。
クラスでも人気者になりそうな子なのだが、転校が多く、空想力が他の子よりずば抜けてしまってるので、浮いてしまう存在になってしまう子だ。
そんな奇抜なレスリーに、初めてついていけた子が絵の得意なジェス。
レスリーと一緒にいるうちに、ジェスは、彼女の見る王国を感じるようになってくる。
同じものが見えるということは素敵な事だよね。
一緒に位置に立ってるということだから。
(ネタばれ)↓
やがて普段より、テラビシアの入口にある小川の水かさが増していきます。
これは何かの予兆なんでしょうか。
王国の入口にあるロープの綱が切れる事故が起こり、
あんなに仲良しだったレスリーがこの世からいなくなってしまうのだ。
レスリーが死んだ日、ジェスはあこがれの音楽の先生と美術館に出かけていたのでした。
レスリーにも声をかけようかと思ったのだが、
あこがれの先生と二人で行きたかったのかな、レスリーには言いませんでした。
今、会えなくなってわかります。
レスリーは、かけがえのない存在だったことが。
ジェスは、自分を責めてしまいます。
レスリーが死んだのは自分のせいだ、
あの時、レスリーに声をかけていれば、レスリーは死なずにすんだ・・・。
気持ちの沈むジェスには、
あんなに輝いてたテラビシア王国も見えなくなっていきます。
そんな彼に、まわりの大人が優しく声をかけてくれます。
「彼女に何かを貰ったろう・・それを大事にしまっておけ・・そうすれば彼女は生き続ける」
父親の言葉がジェスの心に響きます。
そして、再びテラビシアが現れるのです。
最後、テラビシア王国の全貌が映らない方がよかったかなーと思います。
橋を誇らしげに渡るジェス少年の顏を見て、
ああ、彼の心の中に橋がかかったんだなぁっと、感じることで
十分なような気がしました。

レスリー役=アナソフィア・ロブ。
すごくかわいかったし、きらきらしてる。
ぐいぐいテラビシアへ引っ張っていくようでした。
こんな子がクラスにいたら、
毎日、学校に行くのがウキウキしちゃいそうだなって子ですね、
ハツラツとした彼女の演技が、この映画をいきいきとさせましたね。
すべての子供たちへ。そしてかつて子供だった大人たちへ・・・
『テラビシアにかける橋』 Bridge to Terabithia 2007年【米】
[ファンタジー]
監督:ガボア・クスポ
出演:ジョシュ・ハッチャーソン(ジェス・アーロンズ)『ザスーラ』
アンナソフィア・ロブ(レスリー・バーク)『チャーリーとチョコレート工場』
ロバート・パトリック/ズーイー・デシャネル
原作:キャサリン・パターソンの児童小説
感想:★★★★☆ 目を閉じて、心の扉を開いて。
スポンサーサイト
| ホーム |