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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
その名にちなんで
2008年11月14日 (金) | 編集 |
あなたの名前に由来があるように、
彼らの名前の物語がここにある。

その名にちなんで
劇中に出てくる、ほのぼのした一枚の写真。
初めての子供ゴーゴリの生まれたことを
祖国インドの実家に知らせるため、撮られた一枚だ。
お父さん、顔がかたい、もっと笑って笑ってと言われたのかな。お父さんの体がちょっと傾いてるのがおかしく、それに比べ、我が子を腕に抱くお母さんは、余裕のような、どっしりとした安心のある微笑みだ。無頓着に撮ったような背景から、もう少し場所を選んで撮ればよかったのに、ということも思ってしまう。
それぞれの家族にいろんな物語があるように、
このアメリカに暮らすインド人家族にも、いろんな物語がある。
これは、そんな彼らの物語・・・

静かな落ちつきのある夫妻の姿が、なかなかよい。
渡米後の苦労するシーンは、あまり描かれませんが、様々なことに戸惑いながら歩んできた二人だからこそ、こういう雰囲気なのかなーと感じさせます。
子供たちは、アメリカで生まれ育ったので、まったく自分たちとは違う価値観を持っています。息子ゴーゴリが、名前を変えたいと言い出した時も、父アショケは、子供の意思を尊重します。たぶん、インド在住であれば、何を言うとるか、と一喝されるとこでしょうが、ここは、アメリカ、自分の意見・主張をはっきり言えなければ、ここでは生きにくいというということを感じてるから、反対しないんやろうなと思います。子供のことを考えた静かな愛情に感じます。
妻アシマも、アメリカ的な子供たちの行動・態度に戸惑いを感じるんですが、夫アショケと同じく、静かに優しく子供たちを見守ります。民族衣装をよくまとっているのは、自分たちの伝統文化というものを大切にしてる姿勢なんだろうと思います。アシマ=タブーさんは、きれいな女優さんで、衣装がたいへんよく似合ってました。

息子ゴーゴリは、かなり象徴的な二人の女性と出会っていきます。一人は、自己主張の強い米国のようなマクシーン、欧州にあこがれ自分の文化を捨ててしまったようなモウシュミ。彼女たちとの出会いと別れも含め、ゴーゴリは、父の人生、子供たちへ伝えたかったことを知らずのうちに感じていくことになります。この映画は、両親の歩んできた確かな人生があり、その上に子供たちの人生も成り立っていくんだ、というようなことを言ってるように思います。

原作は、ピュリツァー賞を受賞したジュンパ・ラヒリ。監督は、デビュー作『サラーム・ボンベイ!』でカンヌ映画祭のカメラ・ドール(新人監督賞)を受賞し、『モンスーン・ウェディング』でヴェネチア映画祭金獅子賞に輝いたミーラー・ナーイルです。


『その名にちなんで』 The Namesake 2006年【米・インド】
ドラマ
監督:ミーラー・ナーイル
原作:ジュンパ・ラヒリ その名にちなんで (新潮文庫 ラ 16-2)
出演:カル・ペン(ゴーゴリ)/イルファン・カーン(父アショケ)/タブー(母アシマ)/ジャシンダ・バレット(恋人マクシーン)/ズレイカ・ロビンンソン(妻モウシュミ)
私の感想:★★★★☆
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