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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
悲しみが乾くまで
2009年03月09日 (月) | 編集 |
暗いと輝くのか?
そう自ら輝くの。

喪失から再生への物語。
「しあわせな孤独」「ある愛の風景」「アフター・ウェディング」のデンマーク監督スサンネ・ビアがのハリウッドで撮った作品。三作品を踏まえ、さらに情緒深く撮ったという印象なので、先にデンマーク作品を観てから、このハリウッド版を観た方が味わい深いと思います。

悲しみが乾くまで001

オードリー(ハル・ベリー)の主人の葬儀の日なんだろうか。
ジェリー(ベニチオ・デル・トロ)という男が呼ばれる。
主人の亡くなった場面に逆行しながら進む。
やがて、
オードリーは、ジェリーに、ここに住んで欲しいとお願いします。
彼女にとってジェリーは、
夫がやけに気にかけるこの男はいったい何者なんだろうと、ひっかかってたところがあったのだろうし、麻薬でつぶれたこの男に、壊れそうな自分自身の境遇を見ていたのだろう。
悲しみに溺れそうな自分を抑え、共有できる器が欲しかった。

途中、ジェリーが、子供にうまく言いきかしたり、
自分も知らなかった子供の秘密を知ってたりすることに、
オードリーは、カチン、と来たりします。
苛立つオードリーの心理状態がうまく描かれていってますね。
やがて、
そつのない優等生的な夫で、何事にも動じないと思ってた人が、そうではなかった、脆い自分と同じだった、とわかった時、彼女は、夫の死を素直に受け入れられるようになっていきます。

ハル・ベリーとベニチオ・デル・トロの演技でのやりとりという感じで、じっくりと、時間とともに、悲しみが癒えていく様を見せていく。“悲しみが乾くまで”、日本語タイトルがさえてますね。
水的な、静かに流れていくイメージが、この作品によく似合ってます。

再生していくきっかけのために、お互いが必要としていたんでしょうね。

ベニチオ・デル・トロの渋い演技が、ハル・ベリーを活かしてますが、彼女自身も素晴らしかったね。ベニチオ・デル・トロは麻薬中毒者で、極端な演技ができる役柄なんだけど、ハル・ベリーは、始終押さえ気味の表情で不可解な態度をとっていかないといけない。特にスサンネ・ビア監督は、表情や目で見せていく撮り方だし、その制約の中、微妙なものを、うまく見せていってくれましたね。
最後の最後まで、感情を出せないのでなかなかむずかしい役かなと思います。

『悲しみが乾くまで』 Things We Lost in the Fire 2008年【米/英】
監督:スサンネ・ビア
脚本:アラン・ローブ
ハル・ベリー(オードリー)/ベニチオ・デル・トロ(ジェリー)/デヴィッド・ドゥカヴニー(ブライアン)/アリソン・ローマン(ケリー)
★★★☆☆
ドラマ
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