観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
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ファイナル・デッドサーキット 3D
2009年10月29日 (木) | 編集 |
3D体験をしたかったので、観てみました。

ファイナル・デッドサーキット3D_M

サーキット場で起こる大惨事を間一髪で生き延びた主人公とその仲間たちを容赦なく襲い続ける“死の運命”の恐怖を描く。シリーズ初の全編フルデジタル3Dとなり、迫力と臨場感あふれる映像が一層のスリルと興奮を呼び起こす。監督は第2作「デッドコースター」でもメガホンを取った「セルラー」のデヴィッド・R・エリス。

3Dは『ファイナル・デッドサーキット3D』と『戦慄迷宮3D』が、公開されていて、
さて、どっちを見ようかなと思って、派手そうな、こちらを選択。
TOHOシネマズで、プラス300円の追加料金が必要でした。

ファイナル・デッドサーキット3D_img1a

この作品は、いかに人が死ぬか、というものを、
ギャーと見せるだけで、内容的には、なにもありません。
最初の予知夢のサーキットの惨劇場面は、3Dならではで、迫力あります。
マシンが、ビュンビュン走る中、路面のものが、こっちへ向かって飛んできたり、
タイヤがぶっ飛んできたり、3Dアトラクションみたいに楽しめます。

免れた人たちも、死の運命には逆らえません。
次々と、人が、ブチャグシャと無惨に死んでいくんだけど、
あっけないので、恐ろしい画面を観てる感覚はないですね。
どちらかというと、3Dの飛び出して来る効果の場面を楽しみに観ていて、
死ぬシーンが、その合間に、はいってくるといった感じの体験でした。

ファイナル・デッドサーキット3D_img2

この映画は、劇場上映の吹き替えに問題あり。
ド素人のタレントさんは、やめて欲しいです!
マンガ的な映画なので、恐がり方や絶叫も、大事な要素ですよー。
プロのきちんとした声優さんを出演させてあげたいですよね。

あと、今回、3D体験について言うと、
3Dメガネの形状自体が、フィットしにくく、
これを、上映時間中、ずっとかけてるのは、疲れますね。
長時間の3D映画は、しんどそうで、あんまり観たくないように思ったな。

ファイナル・デッドサーキット 3D 日本語吹替版 2009年【米】84分
FINAL DESTINATION IV
劇場鑑賞
監督:デヴィッド・R・エリス
田中直樹(ボビー・カンポ/ニック)里田まい(シャンテル・ヴァンサンテン/ローリ)はるな愛(アンドリュー・フィセラ/アンディ)たくませいこ(クリスタ・アレン/サマンサ)
★★★☆☆
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ラフマニノフ ある愛の調べ
2009年10月28日 (水) | 編集 |
ロシアの作曲家ラフマニノフと三人の女性たちにより奏でられる愛の協奏曲。

ラフマニノフある愛の調べIMG1

1918年、ロシア革命に反対の立場をとるラフマニノフはアメリカに亡命、その後、全米各地を演奏ツアーで巡り、大成功を収める。その一方で、作曲活動はまるで進まず、焦燥感に苛まれるラフマニノフ。祖国への望郷の念も募るばかりで、妻ナターシャの支えもむなしく、彼の精神は安定を欠いてしまう。そんな時、彼のもとに、送り主不明のライラックの花束が届く。その花の香りは、彼の故郷の思い出と深く結びついていた…。

10年間、1曲も書けない彼は、悩み苦しみ続けます。
天才芸術家ですからね、ある意味、変人です。
普通の良き夫、良き父なんて無理。苦しみから、名曲は生まれるのかもしれない。

定期的に送り届けられる、送り主不明のライラックの花束・・・
ライラックの香りに誘われるかのように、3人の女たちが登場します。
●ロシア時代、求めてもすり抜けるような魅惑の年上女性アンナ。
●ロシア革命の中、激しく情熱に生きる女性革命家マリアンヌ。
●アメリカで苦悩するラフマニノフを献身的な愛で支えるナターシャ。
ただ、この女性たちも出てくるだけで、心情がくわしく描かれないんですよ。

ラフマニノフある愛の調べIMG2

過去と現在が、混じって描写されるのですが、それが、ちょっとわかりにくい。
ラフマニノフの曲も、あまり多く出てこないし。
彼の曲からインスピレーションされた創作劇で、
ロマンチックなイメージ映像を観たという感じでした。

これは、地元ロシアでもパッとしなかったんじゃないかな。
ラフマニノフという名前だけで、日本劇場公開された作品ではないかと思います。

ラフマニノフ ある愛の調べ LILACS 2007年【ロシア】96分
監督:パーヴェル・ルンギン
エフゲニー・ツィガノフ……セルゲイ・ラフマニノフ
ビクトリア・トルガノヴァ……ナターシャ
ヴィクトリヤ・イサコヴァ……アンナ
ミリアム・セホン……マリアンヌ
★★★☆☆ 自伝映画ではなかったのね (^_^;)
ラフマニノフ ある愛の調べ [DVD]

沈まぬ太陽
2009年10月27日 (火) | 編集 |
不屈の魂を描いた叙事詩。
映画化されるということで、たいへん楽しみにして劇場へ向かった。ついに、この作品が、映画化されたという感激が大きい。3時間22分でも長いとも思わないし、もの足りないぐらい。終わってしまうのが、名残惜しい気がした。

沈まぬ太陽K

原作は「大地の子」「白い巨塔」の山崎豊子さん。原作を読んだのは、5~6年前ぐらいかな。御巣鷹山での出来事がこれほど、ひどいものだったのかという衝撃と、日本航空のばかげた企業体質、政治家との癒着に腹立たしさを感じた。そして、この恩地元という主人公が、アフリカの大地に立つイメージがある小説だ。

沈まぬ太陽4

映画は、日航機墜落事故より始まる。亡くなられた方の魂を真摯に受け止め、歩まなければならないということを軸に、原作を、うまくまとめてあります。日本航空、政治家を、えぐっていく部分は、1本の映画では、駆け足気味で、浅くなってしまう。その分、主人公恩地に焦点を当て、彼の耐え抜く姿を通じ、なにかを感じ取ってもらおうという作品で、良かったと思います。渡辺謙は、恩地元にピッタリで、素晴らしかった。

原作のかなりを占めるアフリカ編が、たいへん重要な部分であることが、映画を観てわかったような気がした。恩地といえど、正しい人間ではない。親方日の丸の公務員で高給取りの身分、世のため、仲間のためと、自分に言い聞かせ、先頭に立っていたのかもしれない。あのまま、突っ走っていれば、どうなってたかわからないですよね。
当時、日本を離れた地に身をおいた彼は、巡礼者と言えばいいのか、俗世間でのつきものが落ち、枠から解放されていくような境地だったんじゃないかと思う。アフリカ、遺族のお世話係を経て、深い心の土台、心のありよう自体が、変わったのが、恩地さんですね。

沈まぬ太陽1

123便に搭乗される人々の姿が、映し出され、このあとのことを考えると、じわっーと涙が出てくる。ご遺体は、ばらばらの肉片となっており、暑い夏、見つけ集めていく現場は、凄惨だったようです。判別のつかないご遺体は、人型に包帯を巻かれ、棺に納められました。ご遺族の方は、自分の家族を、ひとつひとつ確認して回ったということだそうです。ご遺族の方のシーンが出るたび、涙が出てきた。

沈まぬ太陽2

アフリカより戻った恩地を待っていたのは、遺族係であった。同時に、カラチ、テヘラン、ケニアと懲罰人事により、僻地を転々とした彼の過去が描き出される。
渡辺謙さんがインタビューで語っていること
“彼は、傷ついた遺族にたちに寄り添っていこうとする。前の恩地だったら、会社を糾弾したり闘う姿勢を見せたと思うんです。そうではなく彼はもっと深いところに身を置こうと思った。それは、アフリカで勝ち得た根源的な何かがそうさせたと思ったんです”


沈まぬ太陽G

国見会長の奮闘や、日本航空の企業体質、汚い政治家どもの醜態をくわしく描いて欲しいところだが、時間の都合で、マイルドな感じの印象ですね。
でも、今の日本航空を見ても、あの頃から進歩していないお粗末な体質であろうと、推察できますからね。ちょうど、いい時期の公開にはなった。

もう一度、私を遺族のお世話係に、というところは、泣けるなぁ (T^T)

いよいよ、ラスト。映し出されるアフリカの太陽、これにはもう感激した。あの日、読んだ本の場所、太陽の見える場所まで、恩地さんに連れていってもらったような気がした。今の時代、波もなく、凪なのかもしれないが、その時、方向を指し示してくれるのは、己の身体から聞こえる声みたいなものじゃないかと思った。


※まだ、夕日が映ってるのに、席を立つ人が、バラバラ出てきて、感慨にふけれなかったなぁ。最後まで、きちんと観ましょう。このシーン、もう一回、観直したいよ!

沈まぬ太陽 2009年【日本】3時間22分
劇場鑑賞
監督:若松節朗/脚本:西岡琢也
渡辺謙(恩地元)/三浦友和(行天四郎)/松雪泰子(三井美樹)/鈴木京香(恩地りつ子)/石坂浩二(国見正之)他オールスターキャスト
★★★★★ 渡辺謙さん、熱演!

沈まぬ太陽3
◎原作:山崎豊子『沈まぬ太陽』(新潮文庫)
沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上)  沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)
沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇
沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) 沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下)
◎歌:福原美穂 Cry No More(なんで泣きたくなっちゃうんだろうカップリング)
映画「沈まぬ太陽」オリジナル・サウンドトラック

85ミニッツ PVC-1 余命85分
2009年10月24日 (土) | 編集 |
またまた、実話事件系。
しかも、この作品は、85分全編1カット!!

85ミニッツPVC-1余命85分_P

世界有数の犯罪多発国コロンビアで、2000年に起こった実話を基に創作された物語である。山間部で農園を経営する一家を武装グループが襲撃し、母親の首に時限爆弾を装着すると、多額の身代金を要求して姿を消した。一家は当局に連絡し、国家警察が処理を開始するが…。29歳の新鋭スタソロプロス監督は、最高の俳優を選び、綿密な計画と徹底的なリハーサルを積んで撮影に臨んだ。

NGや段取りミスしたら、お終いですからね。
観てて、ドキドキですよー。
カメラを引いたり寄せたり、ぐるっーと回り込んだり、
タイミング合わせて、人が出てきたり、
飽きずに観せるため、工夫してある。監督さんの意気込みが、いいですね。

事件そのものは、不可解なものなんです。まったく理不尽なものが犯罪なんですが、犯人グループは、苛立つ異様な家族で、爆弾をつけ、立ち去ってしまう?なんだか、よくわからないです。
国家警察に指示された場所まで、森を突っ切っていくはめになり、とんでもないところを進む驚きと、撮影のアクシデントが起こったら、どうするねんと、観てて、すごく緊張します。
時々、急に、アラーム音が鳴る ( ̄□ ̄;)!! ドキッ この音には、びっくりさせられた。

85ミニッツPVC-1余命85分_img1

動的な場面から静的な場面へ。
処理作業にはいってからは、本番勝負のドキドキ感を狙う形でも、
観てる人の緊張を維持していってますね。

主役の女性が、水を要請し、兵士より水を渡された場面が、なんともスリリング。
この水を、なんと一気飲み!
失敗できないので、だいじょうぶかなーと、不安なんですよー。
わざとらしくケガして包帯を巻きにいったり、
大げさにすることによって、ものすごい緊張感が高まりますね。
ライブ的な面白さを狙う、という手づくり感が、好感を持てます。

犯人グループの恐さや、ずさんな爆弾処理といい、
コロンビアの実情的な恐さ、荒っぽさも感じられるし、うまく出来てると思いました。

PVC-1 余命85分 2007年【コロンビア】85分
原題:PVC-1 DVD:85ミニッツ PVC-1 余命85分
監督・脚本・撮影:スピロス・スタソロプロス
出演:メリダ・ウルキーア/ダニエル・パエス/アルベルト・ソルノサ/ウーゴ・ペレイラ/パトリシア・ルエダ/アンドレス・マエチャ
★★★☆☆ 撮影スタッフの緊張も想像しながら、楽しもう。
2007年カンヌ国際映画祭ローマ市賞/2007年テッサロニキ国際映画祭審査員特別賞、観客賞、最優秀男優賞、国際映画批評家連盟賞/2008年バンコク国際映画祭最優秀作品賞 ほか受賞
85ミニッツ PVC-1 余命85分 [DVD]

イエスマン “YES”は人生のパスワード
2009年10月22日 (木) | 編集 |
YES!

イエスマンPOSTER

後ろ向きな男が、どんなときでも「イエス」と言うルールを自分に課してみる。実践してみると、あら、不思議、どんどん、人生が上向きになってくる。奇想天外な話ではないけど、ジム・キャリーの、表情豊かな顔やパフォーマンスが、楽しいです。大事なのは、明るく、YES ! と言うと気持ちだね。
DVD特典に、未来型バンド「ミュンヒハウゼン症候群」ミュージッククリップも、はいってて、めっちゃ面白かった。

イエスマンIMG1
ゾーイー・デシャネルがボーカル役をしてるのが「ミュンヒハウゼン症候群」

イエスマン “YES”は人生のパスワード YES MAN 2008年/アメリカ 104分
監督:ペイトン・リード
出演:ジム・キャリー/ズーイー・デシャネル/ブラッドレイ・クーパー/ジョン・マイケル・ヒギンズ/テレンス・スタンプ/ダニー・マスターソン
★★★☆☆
イエスマン “YES”は人生のパスワード 特別版 [DVD]

エスター
2009年10月20日 (火) | 編集 |
少女スリラー。

エスター壁紙

赤ん坊を死産で失い、悲しみに暮れていた夫婦ケイトとジョンは、養子を迎えようとある孤児院を訪れる。そこで出会った少女エスターに強く惹きつけられた2人は、彼女を引き取ることに。しかし、日に日にエスカレートするエスターの不気味な言動に、ケイトは不安を覚え始める。原案アレックス・メイス、監督は『蝋人形の館』のジャウム・コレット=セラ。ホラー作品を得意とするダーク・キャッスル・エンターテインメントによる恐怖演出が観る者をとらえて離さない。

エスターIMG1

父ジョン、母ケイト、兄ダニエル、妹マックスのコールマン家に、エスターがやってくる。これは「オーメン」のようなオカルトでなく、心理サスペンス。

エスターの手口が狡猾。妹マックスは、耳が不自由で、その妹と手話を使い、すぐ仲良くなるんですね。でも、子供の感受性は、姿にとらわれません。エスターの異様さには、気づくけど、すでに、エスターの行動を見てる妹マックスは、恐くて、何も言えない。兄ダニエルも、証拠がないとお母さんは信用してくれないかもしれないと、兄妹は、わかりながら、口をつぐんでしまうわけなんです。

一方、お母さんも、おかしな出来事の原因は、エスターにあるのではないかと疑いを持つんですが、彼女は、以前、アル中になり、現在でも、薬を服用してる状態。アル中女のたわごとのように、ジョンや精神科医は、彼女の言い分を、まったく聞いてはくれません。自分がおかしいのかと、家族の中で、孤立してしまうケイト。

エスターIMG3

エスターを演じた子役のイザベル・ファーマンの冷たい目が恐い。彼女のずる賢い行動は、観てて、気分がいいものではない。お母さんの狂乱もあるけど、両親が決めた新しい家族を迎える子供たちの気持ち、特に妹マックスの気持ちの移り変わりをていねいに描いているのが、うまいですね。実際に、耳が不自由だというマックス役のアリアーナ・エンジニアちゃんの不安を訴えたいような表情が、この映画の中で、すごく効いてたと思います。

エスター ORPHAN 2009年【米】123分 R15+
劇場鑑賞
監督:ハウメ・コジェ=セラ
出演:イザベル・ファーマン(エスター)/ヴェラ・ファーミガ(ケイト・コールマン)/ピーター・サースガード(ジョン)/ジミー・ベネット(ダニエル)/アリアーナ・エンジニア(マックス)/CCH・パウンダー(シスター・アビゲイル)
★★★★☆

エスターIMG2

ANTIBODIES -アンチボディ- 死への駆け引き
2009年10月18日 (日) | 編集 |
これは「羊たちの沈黙」のようなドイツ生まれの本格サイコスリラー。
ハリウッドでリメイク版公開予定!だそうです。

ANTIBODIES-アンチボディ-死への駆け引きPOSTER
向こうのポスターも奇妙ですが、日本版DVDも借りにくそうなものになってます。


ドイツ生まれと書いたけど、檻の中の連続少年殺人犯が、レクターでも想像してたか?と話かけるシーンがあり、この作品は「羊たちの沈黙」をリスぺクトしたみたいです。
ANTIBODIES-アンチボディ-死への駆け引きIMG1
↑ほら、羊たちの沈黙みたいでしょ。

「羊たちの沈黙」以来、数多くのサイコものは、作られてきましたけど、だいたいは、犯人の心理を分析したり、犯人の手口を見せるのが主体ですよね。その後、「セブン」のような、刑事も犯行に巻き込まれるという作品も出ました。
この作品は、さらに進んで、プロVS異常犯罪者ではなく、素人さんVSサイコキラーのようなものとなっています。真面目な男が、サイコキラーと対峙した時、どうなってしまうのか?こういうお話になってるのが面白いところで、ハリウッドも、それで、目をつけたのかな。

素人さんといっても、一応、主人公ミハエルは、農家の副業として警察官は、やってるんですね。普段は、犯罪もない田舎の村なので、仕事もなく、家計の助けには、なってたでしょう。ところが、一年前、村の少女が惨殺されるという村はじまって以来の事件が発生します。それ以来、妻や子供、そして農場の仕事もおざなりになってたみたいなんですね。
農家の奥さんから言うと、本業でもない警察の仕事ばっかりして何やってんの、と思われるし、子供も思春期で、学校で、問題を起こしたりしてしまっています。このままではいけないと彼は考えたんでしょうか、村人全員を検査し、シロならば問題なし。そうなると、自分の捜査の範囲は越えるし、それで、けじめをつけようとしたんですけど、うまくいきません。案の定、村人からは、大反発を買い、彼は、焦り、孤立してしまってる状態だったんですね。

そこに、飛び込んできたのが、世間を怖がらせていたサイコキラー・エンゲル逮捕のニュース。村人は、これで解決と安堵しますが、彼は、すっきりできません。どうしても、連続殺人犯に直接、訊ねてみたいと、この連続殺人犯との面会を当局に申し出るわけです。
彼は、自分のわだかまりを消したかっただけなんですけど、連続殺人犯は、ミハエルを、なぜか、気に入り、彼としゃべりたがる。犯人の口から、自分は少女を殺した犯人を知っている、という言葉まで出てきて、彼は、いやおうなく、この人物に関わらざるおえなくなってしまう。

レクターのような理解できないものなら、断ち切れるんですけど、この異常犯罪者エンゲルが、仕掛けてくるのが、ミハエル自身の中にある疑念や欲望に対してなんですね。田舎に住む純心な男が、異常犯罪者に侵食され、自分を押さえきれず暴力的になってくる。

羊たちの沈黙でも、クラリスとレクターのやりとりが見ものですけど、
この作品の、ミハエルとエンゲルのやりとりも、観応えありました。

ANTIBODIES -アンチボディ- 死への駆け引き ANTIKORPER
2005年【ドイツ】劇場未公開123分
監督:クリスチャン・アルバート
出演:ヴォータン・ヴィルケ・メーリング(警官ミハエル)/アンドレ・ヘンニック(殺人犯エンゲル)/ハインツ・ホーニヒ/クリスチャン・フォン・アスター/ノーマン・リーダス
★★★☆☆
ANTIBODIES-アンチボディ- (死への駆け引き) [DVD]

おろち
2009年10月16日 (金) | 編集 |
私は、おろち。人の運命を見つめたいだけ・・・

おろちP

楳図かずおの同名マンガを「リング」の高橋洋脚本「予言」の鶴田法男監督で映画化。原作の中の『姉妹』と『血』の2編をベースに、ある呪われた宿命に取り憑かれた美人姉妹の心の闇に焦点を当て、美に執着する姉妹が辿る悲しき運命を、謎の美少女おろちの目を通して綴る。美人姉妹役に木村佳乃と中越典子、おろち役に「神様のパズル」の谷村美月。

おろち02

おろち、この言葉の響きには、なにか惹かれるものがありますね。
何かわからないけど、この言葉を心に浮かべると、ざわざわする。

美しい少女の姿をし、人間界を彷徨い続ける存在、それが、おろちで、
彼女は、人間の心に巣食う闇を、永遠の時の中で、見つづけてきてるわけです。
ある幼い姉妹、一草と理沙が気になり、この子たちが暮らす門前家の家政婦として、住み込むことになります。姉妹の美しき母・銀幕の大女優として名を馳せる葵に、なぜか、異様なものを感じるおろち。

門前家の女たちは、29歳になるとその美貌が崩れ、醜く姿を変える血筋であった。あれから20年がたち、姉妹が、29歳を迎えようとしている時、おろちは、再び門前家に舞い戻る。

おろち03

自分の運命を知り、それが、避けれないことが、わかっていることは、恐怖だ。
まして、化け物のように醜く変貌していくのなら、なおさら。
みんなそうならいいけど、自分だけが醜くなるなんてのは、許せない気持ちになってきますよね。永遠の時の中に住むおろちの姿は、まったく変わらず、若く美しい。人間からみれば、うらやましい存在なのかもしれないが、おろちが見ているのは、姿でなく心。彼女たちが、姿に執着し、心まで醜くなっていく様を、感情のない目でえぐっていく。

木村佳乃と中越典子の過激な演技が中心で、面白く観れました。こういうお屋敷には、古くからつかえる執事みたいな人がつきもので、嶋田久作扮する西条が、いい雰囲気でしたよ。
おろち役の谷村観月を、おとなしく描かずに、もう少し、関わらした方が、お話としては、面白かったかなーと思います。必ずしも、ホラー監督が撮らなければならないという作品ではなかったですね。

おろち 2008年【日】107分
監督:鶴田法男
原作:おろち 1 (ビッグコミックススペシャル 楳図パーフェクション! 4)
出演:木村佳乃(門前葵/門前一草)/中越典子(門前理沙)/谷村美月(おろち/佳子)/山本太郎(大西弘)/嶋田久作(西条)/佐藤初(少女時代の一草)/山田夏海(少女時代の理沙)
★★★☆☆
おろち [DVD]
おろち04
おろち予告編をどうぞ


ストレンジャーズ/戦慄の訪問者
2009年10月13日 (火) | 編集 |
“実際の事件に基づく物語
FBIの報告では 毎年140万件の暴力事件がアメリカで起きている
2005年2月11日の夜 
クリスティンとジェームズは 友人の結婚披露宴を抜け出し別荘へ戻った
そこで起きた凄惨な事件は未解決のままである”


ストレンジャーズ/戦慄の訪問者P

その夜の二人は最悪なムードだった。
クリスティンは、ジェームズの求婚を、まだ早すぎると、断ってしまったのだ。朝の4時頃、「タマラはいますか?」と不審な少女が、突然、訪ねてくる。そんな人はいないと、少女を追い返し、落ち込むジェームズは車で外へ出かける。家には、クリスティンひとりきり。その時、再び、ノックの音が響き渡るのだった。

理由なき恐怖。最初、家の周りで脅かしていた何者かが、次第に、過激になり、家の中にまで侵入してくる。この恐怖をリブ・タイラーといっしょに体験する、という趣向の作品だと思います。お面をつけた相手は、あまり映らず、リブ・タイラーが、家の中や庭先を動き回る、ひとり芝居ですね。

夜中に、家の扉をドンドンされるのは、恐いですけど、
それ以外は、なんの工夫もないですねー。
二人の仲が気まずい、という最初の設定も活かされないし、追いつめられていく恐怖感もなく、何がしたかったんだろう、という作品でした。こういう作品を観ると『モーテル』や『正体不明 THEM ゼム』は、うまく作られてるなぁと思います。

ストレンジャーズ/戦慄の訪問者02

DVD 特典のメイキングを観ると、日常の恐怖を描きたかったということで、米国によくある一般的な家をスタジオに再現したらしいです。この家の中を、動いたら、恐くなるだろうという安易な考えですね。
スリラーですから、リブ・タイラーの心情こそ、大事ですよ。ジェームズは、殺されたのか、奴らは今、どこ潜んでいるのか、残された彼女の中に沸く疑心暗鬼こそ、恐怖だと思うんだけどなぁ。

かくれんぼや鬼ごっこを見せられてる感覚でしたが、
この『ストレンジャーズ/戦慄の訪問者』は、大ヒットなの?
なんと、続編が、すでに決定してるらしい ( ̄□ ̄;)!! なんだか、不可解です。

ストレンジャーズ/戦慄の訪問者 THE STRANGERS 2008年【米】85分
監督・脚本:ブライアン・ベルチノ
出演:リヴ・タイラー/スコット・スピードマン/ジャマ・ワード/グレン・ハワートン/キップ・ウィークス/ローラ・マー
★★★☆☆ 木々があり、走って逃げ出せそうで、逃げ出しくいという家のロケーションは、なかなか良かったと思う。あとは、作り方次第だったかも。
ストレンジャーズ / 戦慄の訪問者 [DVD]
ストレンジャーズ/戦慄の訪問者01

◎関連記事 同じく、実話ベース作品。おすすめ。
→『正体不明 THEM ゼム』(ルーマニアでの事件)

テッセラクト
2009年10月12日 (月) | 編集 |
四次元(テッセラクト)は三次元の展開図である。
と、いうナレーションで始まる。
これからあなたが見ることになるのは、三次元の断片(ピース)である。
その断片を組み立てることによって、そこに四次元が現れる---。

テッセラクト_POSTER

バンコクの朽ち果てたホテルで、イギリス人のショーン(ジョナサン・リース・マイヤーズ)がドラッグの取引相手を待っている。突然、電源が落ち、時計が止まる。パニックになるショーン。そして、それが全ての始まりだった……。

こむずかしく始まってるけど、なんのことはない。同時刻に起こる出来事を、複数の人間の視点で描いてるものです。それを、時系列をバラバラに見せるので四次元と言ってるのかな。
原作は『ザ・ビーチ』を書いているアレックス・ガーランドという方で、バンコクが舞台。混沌とたアジアムードと時系列バラバラシーンが、からみあい、東南アジアの怪しげな雰囲気が出れば、もっと面白かったかなと思います。
画面技術として、銃撃シーンをマトリックス風にしてるのは、よくないでしょう。この犯罪サスペンスに合わなかったです。

テッセラクト THE TESSERACT 2003年【英/タイ/日本】96分
監督:オキサイド・パン
原作:アレックス・ガーランド『四次元立方体』(アーティストハウス刊)
出演:ジョナサン・リス=マイヤーズ(ショーン)/サスキア・リーヴス(ローザ)/アレクサンダー・レンデル(ウィット)/カルロ・ナンニ(ロイ)/レナ・クリステンセン(殺し屋・リタ)
★★★☆☆
テッセラクト [DVD]

ココ・アヴァン・シャネル
2009年10月09日 (金) | 編集 |
もし翼を持たずに生まれてきたのなら、
翼を生やすためにどんなことでもしなさい


COCO avant CHANEL P

シャネルになる前のココを描いています。『ココ・シャネル』に続いての上映になるので、ヤフーやブログ等の評価は、あまり良くないみたいですね。
伝記というものが、川の流れだとしたら、この作品は、山奥にある源泉を探していくもので、ココが見たもの感じたものを、彼女にできるだけ近い視点で見てみようという作品です。

つきつめてしまうと、
独学をしてきたシャネルさんなら、
私の伝記を見て感銘や感動などするな、と
おっしゃるだろう。
自分で人生をデザインし、感動を作ってきたのが私、
与えられたものには満足しない、
というところでしょう。
彼女の心の奥にあったもの、源泉は誰にもわからないんですけど、
そこを垣間見てみようというスタンスで、すごく面白かった。

COCO avant CHANEL 1

孤児院で育った彼女は、独自の世界観を持ってたと思うし、母親のような人生を歩みたくないという反発心も、大きかったかもしれない。歌手の夢が挫折した彼女は、エティエンヌ・バルザンの愛人として暮らすことに。与えられた服を着たところで、それは、真似事なのであって、境遇の根本的な違いは、変わらない。彼女は、ここに居座るため、自分の存在を作っていこうとします。かなりの葛藤と模索は、あったんだろうなと思います。
その葛藤から生み出されてくるものが、紳士服のアレンジだったり、シンプルな服装で、それを、彼女は着続けるんでしょうね。
ボーイは、成功した青年実業家で、見る目があった人でしょうから、ガブリエルにとって、話が通じる人だったんでしょう。その点が、バルザンとの違いで、彼女は、ボーイに惹かれていく。黒のドレスを着て踊るガブリエルの楽しそうな表情が印象的だ。

この物語のオドレイ・トトゥは、笑顔も見せず、かわいらしくないニュアンス。
観てる人を、ガブリエルの内面へ導く感じで、良かった。過去が回想されながら、モデルさんが幾重にも映し出されるらせん階段のシーンが、たいへん美しい。

イメージ的に最後は終わっていくんだけど、ここから先のストーリーを作っていく主人公は、あなた。みたいな感じなんでしょうね。カッコいい。


※感想を書きつつ思ったけど、当時の労働者階級の人は、どんな服を着ていたんだろう。機能的であっただろうなと思うし、デザインやファッションということでなく、ガブリエルのように、中性的な服を着た人は街にいたかもしれない。自由であったかもしれない。貴族階級の人は、時が止まったように、時代遅れということかな。

ココ・アヴァン・シャネル COCO avant CHANEL 2009年【仏】
劇場鑑賞
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:オドレイ・トトゥ/ブノワ・ポールヴールド/アレッサンドロ・ニヴォラ/マリー・ジラン/エマニュエル・ドゥヴォス
★★★☆☆

COCO avant CHANEL 2

ECHO エコー
2009年10月05日 (月) | 編集 |
音の記憶をたどる。

ECHOエコーFISSURES_DVD

手を触れると、その場に残された残留思念が見えるというような話がありますが、
この物語では、残留音。音として、聞こえてきます。
疎遠だった母と、音を通じ再会をしていく物語。

主人公は、動物ドキュメンタリーの音響技師のシャルロット。
ある日、何者かに母親を殺害されたシャルロットは、殺害現場である実家を訪れる。
集音マイクをいじっていると、突然、母の声が、集音される。
えっ?と思い、
部屋のあちこちにマイクを向けると、この部屋には、
かつて母と過ごした過去のたくさんの音が、残されていることがわかってきた。
彼女は、記憶をたどるように、音をを次々と拾い集め始める。
それは、母が殺害された日の音へも迫っていくことになるのだった。

ECHOエコーFISSURES_IMG1
お母さんは、昔から、霊感が強く、村人から魔女とも呼ばれる人だった。

ECHOエコーFISSURES_IMG2
断片的に残された音の位置をつなぎあわせ、母の死の真実に迫っていく。


ヒモを張り、聞こえてくる音の編集を、
視覚的に観せていくアイデアは、すごく面白いと思う。
ただ、全体に、静かに進むミステリーなんですねー。
音を地道に集めながら、村人へ聞き取り調査に行う淡々としたドラマなんです。
わずかな音を頼りに推理したり、彼女の職業が活かされたり、
もっと面白く出来る内容なのに、もったいない気がしました。

ECHO エコー Fissures/Ecoute Le Temps 2006年/仏 87分劇場未公開
監督:アランテ・カヴィーテ
出演:エミリー・デェクウェンヌ/リュドミラ・ミカエル/マチュー・ドゥミ
★★★☆☆
ECHO エコー [DVD]

パッセンジャーズ
2009年10月02日 (金) | 編集 |
航空機事故が起き、奇跡的に5人の乗客が生き残った・・・

Passengers_Poster1

飛行機事故で奇跡的に生還した5人の乗客のカウンセリングを担当するセラピストが、不可解な事態に巻き込まれていく心理サスペンス。セラピストを演じるのは『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイ。監督は『美しい人』のロドリゴ・ガルシア。予想を裏切る衝撃の結末に息を飲む。

いったい、これは、何の話なんだろう?という、
首をかしげるような展開で、観始めたら、最後まで観てしまう映画ですね。
この不可解さが、キモの映画で、未見の方は、何も知らずに観られることをおすすめします。

passengers_img1

(以下、ネタばれも含めて書きます)

最初から妙な雰囲気に包まれていて、事故直後にもかかわらず、セラピストが病院へ急行したり、生存者も全員、怪我すらしていないという不思議な状態。怪しげな人が現れたり、航空会社が、事故原因を隠してるような素振りを見せる。

お目めパッチリの女性クレアが、パリッと出てくるが、
実は、ものすごく頼りないセラピストさんだというのがわかってくるんですね。
机上の心理学の知識しかないみたいで、聞き取り調査のような質問をしたり、事故の真相を知ることが癒しになるとか、よくわからない人で、一生懸命になんとか保とうとしてるんです。

passengers_img2

生存者の一人、エリックが、妙にハイになっていて、彼の取る異様な行動に、どう対処してわからず、ついには、個人的な関係になって悩んでしまう。
彼女が、患者の話なのかなと、観てる私も、困惑していってしまった。
アン・ハサウェイが、セラピストらしくない感じがよく出てて、
この配役は、なかなか良かったと思いますね。


この、行き先のわからない物語の真相がわかった時に、あ~そうだったんだ、となります。
ここで、描かれてたのは、現世ではなかったんだ。(°O° ;) ヘェー
彼女の記憶と現世への未練が混じって作られたような世界なのかなー。
最後に見た記憶にあるエリックが多く登場し、その他の人物も彼女が見た記憶だ。
姉と仲直りできなかった後悔が、姉というものの存在を消してしまってるんですね。

その世界に留まっている彼女を、
恩師と伯母さんが、迎えにきてくれたということなんでしょうね。(T_T)アリガトウ

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ロマンス的な部分が多すぎるかと思うけど、良い感じで観終われる映画でしたね。
セラピストになるのが、彼女の夢だったのかな。
心理学を研究する彼女だからこそ、この世界が出来上がってしまったのかも。

Passengerとは、乗客のこと。乗り換えが必要だったようです。

パッセンジャーズ PASSENGERS 2008年/アメリカ 93分
監督:ロドリゴ・ガルシア
出演:アン・ハサウェイ(クレア・サマーズ)/パトリック・ウィルソン(エリック・クラーク)/デヴィッド・モース(アーキン)/アンドレ・ブラウアー(恩師ペリー)/クレア・デュヴァル(生存者シャノン)/ダイアン・ウィースト(トニ伯母さん)
★★★☆☆
パッセンジャーズ 特別版 [DVD]

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