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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
本:告白/湊かなえ
2009年11月11日 (水) | 編集 |
告白告白
湊 かなえ

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2009年本屋大賞受賞。我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。


ダークな本です。
“愛美は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです”
と、終業式の日、幼き我が娘を亡くした女性教師が、独白していく。

愚痴のように語る先生の一人称で始まり、
この最初の章が、ものすごく読みづらい。
そこを抜け、違う人物の独白の章になると、
がぜん、面白くなってきます。

各人物の独白により、事件の詳細がわかってくるんですが、
自分の思ってることと、相手の思ってることの、なんと違うことか。
つまり、登場人物すべてが、
自分の行為を、いかにも正しいように、勝手な理由づけをしていくんですね。
だからね、読んでて、すごく気分悪いです。
えっ、となる最後で、なにか落ち着かない気持ちになる本でした。

告白_松たか子

この暗~い一人称の話を、映画化するらしいんですが、
今回、『下妻物語』『パコと魔法の絵本』の中島哲也が監督だそうで、
これは、いいんじゃないですか。
暗いタッチの原作とは、また違った味わいになりそうで、映画化は、楽しみですね。
2010年6月、全国公開予定です。

◎公式ページ→映画『告白』
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