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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
未来を写した子どもたち
2009年11月23日 (月) | 編集 |
インド・カルカッタにある巨大な売春窟。そこには売春婦だけでなく、そこで生まれた多くの子どもたちがいた。彼らは、売春婦である母親の手伝いをし、女の子であれば一定の年齢に達すると自らも客を取らされるようになる。彼らのほとんどは一生をこの売春窟の中だけで暮らし、未来に夢や希望を持つことを許されない過酷な運命にあった。

未来を写した子どもたちIMG

ニューヨークで活動するフォトジャーナリスト、ザナ・ブリスキは、1998年からこの売春窟での取材を開始し、子どもたちの悲惨な現実を目の当たりにする。そんな中、子どもたちがカメラに興味を持つことに注目した彼女は、彼らにインスタントカメラを買い与え、写真教室を始めることを思いつく。カメラを手にした子どもたちは、表現することの喜びを知ると共に、中にはプロ顔負けの素晴らしい才能を発揮してみせる子どもも現われる。こうして始まった彼女の活動は、やがて子どもたちに初めて未来への生きる希望をもたらした。本作は、売春窟の子どもたちに、その過酷な境遇から抜け出すチャンスを与えようと奔走するザナ・ブリスキの姿を追った衝撃と感動のドキュメンタリー。2004年度のアカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞をはじめ数々の映画賞を受賞。

未来を写した子どもたち_ザナ・ブリスキ

暗いドキュメンタリーを想像してたけど、全然、違う。
子どもたちは、何を撮るんだろう?
カメラを、どう感じてるんだろう?
それだけでも、興味はつきないけど、
子供たちが、楽しそうに覗く、撮る、その笑顔に魅了されてしまいますね。

心の赴くままに、楽しさ全力で、写真を撮る。
こんな子供たちの姿に、動かされてしまったのが、ザナ・ブリスキさんで、
全力には全力に応えるように、彼女は、カメラマンとしての仕事は
ほったらかしにして、子供たちの未来のために走り回ります。

ザナ・ブリスキさんは、ずーっと、ここに暮らし、子供たちと過ごしてるので、
子供たちも、素直に、気持ちを語っていってくれますね。
取材目的で、カメラを向けても、子供は、笑顔を返してくれないですよ。
子供たちの語る現実は、すごいシビアで、聞いててもつらいです。
この年齢で、自分の境遇を悟ったかのように、大人びて語っていくし、
すごく、他の子供たちの家の事情、その子の気持ちも、きちんと考えてますね。


ザナ・ブリスキさんが、始めた写真教室も、すごく意義のあるものに思います。
みんなが撮ったものを集めて、それを見て感じたことを発表し合う。
どんな気持ちで撮ったのか、どう感じたのか、写真を見て考えていくことによって、自分と他者の感じることの違いがわかってくる。さまざまな感情から他者を認め、結局、それは、自分の感情に気づいていくということなんでしょうね。すごく素敵なことだと思います。

↓子供たちは、すっごく、いい写真を撮ってますよ。

未来を写した子どもたちPHOTO

未来を写した子どもたち 2004年【米】85分 公式ページ
BORN INTO BROTHELS: CALCUTTA'S RED LIGHT KIDS
監督:ロス・カウフマン
★★★★★ たいへん素晴かったです。
未来を写した子どもたち(通常版) [DVD]
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