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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
スマイルコレクター/死者の部屋
2009年12月10日 (木) | 編集 |
スマイルコレクター? (^∇^*)

妙なタイトルですが、サイコスリラーです。仏版「羊たちの沈黙」ですね。
フランス映画祭2008上映時は、『死者の部屋』だったようです。

スマイルコレクターポスター2

失業中のヴィゴとシルヴァンは、憂さ晴らしのドライブ中に、見知らぬ男を撥ねた。その男が持っていたバッグには、200万ユーロの大金が。それは、数日前に誘拐され、事件の翌朝、現場付近の廃屋で扼殺体が発見された盲目の少女のための身代金だった。(2008年Prix Lumiere(TV5 MONDE)最優秀脚本賞受賞)

殺されていた少女は、微笑みをたたえていた。
この猟奇事件に挑むのが、犯罪心理分析に取り憑かれる若手女性刑事リューシー。

遺体に残されていた狼の毛、皮の匂いから、特殊な職業につく者ではないかという線が、浮かび上がってくる。リューシー刑事は、少女の姿は、アナベル人形を模した服装であり、これは儀式的殺人ではないかと推理する。身代金目的の犯人の興味が、少女の方に移ったのでは、という懸念どおり、再び、別の少女が誘拐される。少女は、糖尿病を患っており、一刻も早い救出が必要となってくる。

ハリウッドなら、タイムリミットで、ハラハラと盛り上がるとこですが、これは、欧州映画ですからね。静かなタッチの正当派です。200万ユーロの大金をぶんどった男二人の葛藤、その大金を取り戻そうとする犯人の動きを絡めながら、話は進みます。

スマイルコレクター3

これは、リューシーが、なぜ、異常犯罪者に興味を持ってしまうのか?ということが、軸にある作品かなー。彼女は、幼少時に、恐ろしい体験をしており、これは、癒えることなく続いてきたんでしょうね。捜査の過程で、自分の過去と、犯人の忌わしい過去が、リンクし、共鳴していくイメージが、恐い。

リューシーは、異常犯罪者の心理を、
机上の学問ではなく、自らの体験や資質から理解してしまうわけですね。
恐いですよね。
のほほんとした彼女のお母さんが出てきて、主人公の過去が気になりますね~

途中、猿の剥製のシーンがあって、これは、気持ち悪い ((;+_+) 犯人の住処も、剥製や絵が飾ってある恐ろしいところで、ひとりで、犯人の住処へはいっていくところは、羊たちの沈黙みたいでした。

スマイルコレクター 2007年【仏】劇場未公開118分
La Chambre des morts/Melody's Smile
監督・脚本:アルフレッド・ロット
出演:メラニー・ローラン/エリック・カラヴァカ/ジル・ルルーシュ/ジョナタン・ザッカイ/ローランス・コット
★★★★☆(4.0)
スマイルコレクターPhoto
スマイルコレクター [DVD]

※原作:フランク・ティリエ 死者の部屋 (新潮文庫)
Thilliez,Franck(1973年、アヌシー生れ。ITエンジニアとして勤務する傍ら、創作を開始。2003年、第二作『タルタロスの審問官』で注目を集め、2006年、『死者の部屋』でフランス国鉄ミステリー大賞を受賞。2007年には『死者の部屋』の続編『幻の記憶』を発表。リール在住。)
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