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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
オリンダのリストランテ
2010年02月27日 (土) | 編集 |
オランダのリストランテと、勘違いした (;´∀`)ゞ
オランダでなく「オリンダ」でした。

オリンダのリストランテ_ポスター

アルゼンチンのブエノスアイレスで、小さなリストランテを切り盛りする女主人・オリンダ。客で、あふれるわけでなく、地元の常連さんに親しまれてる大衆食堂といった感じの店だ。しょっちゅう皿を割って怒られているアンヘルという従業員や、日課のように同じテーブルで、店内をスケッチしているおじさんがいる。

ブエノス・アイレスといえば、「母をたずねて三千里」のマルコのお母さんが、出稼ぎに行った場所でしたね。出稼ぎや、移民の方が、多い場所なのかな。
さまざまな人を受け入れ、寛容で、おおらかな街なのかもしれませんね。以前恋仲にあった女性を、はるばる探しに来たというドイツ人青年ピーターが、お金を盗られ、この店に、転がり込んでくる。そんな彼を見て、オリンダも、移民してきた当時のことに思い出し、故郷イタリア・シポンドを想うようになってきます。年をとり、疲れてきていた彼女は、なにか、ふんぎりのようなものが、欲しくなってたんでしょうね。

オリンダが語る思い出、若き日の笑顔の写真を見て、じーんときてしまいます(T_T)

オリンダの気持ちが若返ってきて、新しく出発するドラマで、これを、長編デビューの女性監督パウラ・エルナンデスという方が、撮っています。モスクワ国際映画祭最優秀作品賞、アミアン(フランス)国際映画祭主演女優賞受賞・観客賞に輝いたそうです。

オリンダのリストランテ HERENCIA 2001年【アルゼンチン】 96分
監督・脚本: パウラ・エルナンデス
出演:リタ・コルテセ/アドリアン・ウィツケ/マルティン・アジェミアン/エクトール・アングラーダ/フリエタ・ディアス
★★★★☆(4.0)
オリンダのリストランテ [DVD]
オリンダのリストランテ画像1
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機械じかけの小児病棟
2010年02月24日 (水) | 編集 |
“死んだところとも限らないし
住んでいたところでもない
もっと単純なのよ
彼らは愛する者の近くにいるの・・・ そこに棲む そこだけに”


Kikaijikake_no_P.jpg

主人公看護師が、難病を抱えた孤児との愛で結ばれるダークサスペンス。「子供」「救い」を題材に、怪現象の謎が解き明かされてくる物語が、しっかり組み立てられている。監督さんは『REC/レック』のジャウマ・バラゲロで、なかなかの良作です。

イギリスのワイト島。老朽化のため閉鎖目前のマーシー・フォールズ小児病院。ある時、突然辞めてしまった看護師の後任として臨時で雇われた看護師エイミーが島へやって来る。到着早々、病院の子どもたちが一様に神経質で何かにおびえた様子なのを訝しく感じるエイミー。そんな中、彼女は難病の少女マギーから、シャーロットという霊の存在を打ち明けられる。不安を抱える少女の妄想か作り話と思っていたエイミーだったが、やがて彼女は数々の不可解な現象に遭遇するのだった…。

舞台が、100年近い歴史を持つ病院というだけで、かなり恐い。
病院というのは、様々な人間の感情、生と死を見つめてきてる場所なのだ。

列車事故のため、転移先の病院のベッドが塞がり、難病の子供たちだけが、とり残されてしまっている。人の気配がない病院のうえ、3階建の最上階は、事情により、閉鎖されているという。恐っ。ここに、夜勤として雇われるのが、主人公看護師エイミーで、こんなとこで、働こうとする人って、よっぽど変わり者か、事情がありそうな人だろうと、うかがえる。

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過去の出来事に悩まされていたエイミーは、変わった少女マギーと仲良くなる。

Kikaijikake_no_ga2.jpg
子供たちを守りたい、という強い気持ちが、彼女自身を救っていくことになる。
シャーロットという霊のしわざなのか?最後のどんでん返しが、待ち受けています。

感動的な話で良く出来てるんですけど、正体が明らかになった時、はっきりと見えてしまうのが残念。変な顔なんだけど……。あまり見せずに、想像が膨らむような形にした方が恐かったかと思います。

機械じかけの小児病棟 Fragile 2005年【スペイン】102分
監督:ジャウマ・バラゲロ 脚本:ジャウマ・バラゲロ/ホルディ・ガルセラン
出演:キャリスタ・フロックハート(エイミー)/ヤスミン・マーフィー(マギー)/エレナ・アナヤ(ヘレン)/リチャード・ロクスバーグ(ロバート)/ジェマ・ジョーンズ(フォルダー)
★★★☆☆(3.5)
機械じかけの小児病棟 [DVD]

女子高生ミステリー・ナイト
2010年02月23日 (火) | 編集 |
先読み不可能!驚愕のミステリーが幕を開ける!

とんでもないタイトルですけど、これは、面白かった。
パッケージ表紙のような女子高生探偵は、出てきませんよ(^^)

女子高生ミステリー・ナイトDVD

ミステリーサスペンスなので、ネタばれは書きませんが、
コートニーという女性ベストセラー作家の17年前をひも解いていく物語です。

母校の同窓会に出席したコートニーは、校長先生より講師の誘いを受けます。
かつて暮らした学生寮の寮長も兼任となり、そこに住むことになるのですが、
彼女は、この場所に、ある忌わしい記憶を持ってました。
17年前、彼女の親友ジェーンが一番奥の物置部屋で、遺書を残さず自殺したのです。

ひさびさに、寮に足を踏み入れた彼女は、びっくりすることになります。
ジェーンが自殺した物置部屋が、寮の部屋として使われており、
その部屋に住むローレルという学生は、なんと、ジェーンに瓜二つなのでした。

女子高生ミステリー・ナイト画像1 女子高生ミステリー・ナイト画像2

主人公コートニー自身が、怪しい人物でもある設定が、いいですね。
彼女は、本を一冊しか執筆していない作家で、
ベストセラーは、親友ジェーンの自殺を題材にしたものなのです。
かつて、親友ジェーンは「闇の扉」という小説を書いており、
コートニーが、17年後に扉を開けるわけです。

時折、フラッシュバック映像が、タイミングよく入ってきて、
17年前と現在のコートニー、この二つが重なっていきます。
これによって、彼女の抱えてるものが、少しづつ、わかってきます。
17年前の真相に向かっていくストーリーに、
オカルト風な要素も加わり、楽しめるサスペンスになってました。

女子高生ミステリー・ナイト Nightmare at the End of Hall 2008年【カナダ】TV
監督:ジョージ・メンデラック
出演:サラ・ルー(コートニー)/ジャクリーン・マッキネス・ウッド(ローレル)/カヴァン・スミス(ブレット)/ダンカン・レガー(校長)
★★★☆☆(3.5)
女子高生ミステリー・ナイト [DVD]

ロシアチームのユニフォーム、カッコいい!
2010年02月23日 (火) | 編集 |
連日、熱戦のバンクーバー。
カーリング女子は、ロシアに逆転勝ち!
続く、ドイツには敗れ、3勝3敗となりました。

今日は、カーリングのことが言いたいわけではなくて、
ロシア戦、観てて、目が釘付けになってたものが、
これ↓ ロシアチームのユニフォーム。
VAN_Curling_4_2.jpg
ユニフォーム、抜群に、かっこいいなぁ~(゚∀゚;)

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青いチェブラーシカも、かわいらしいなぁ~(゚∀゚;)


ロシアチームのオリンピック公式ユニフォームを製作しているのは、BoscoSPORTというメーカーで、青色のチェブラーシカが、今回のマスコットなのです。

サバイバル・フィールド
2010年02月21日 (日) | 編集 |
もし、ペイントボールで、実弾がとんできたら…… どうする。

Survival_Field_Poster.jpg

日本発の対戦型競技サバイバル・ゲームと、アメリカ発のエクストリーム・スポーツのペイントボールを取り入れたアクション・ホラー。スリルを求めて危険なゲームに参加した若者たちが、いつの間にか本物の命を賭けた戦闘に巻き込まれていく様子を冷徹に見据える。スペインの新星、ダニエル・ベンマヨールが初監督を務め、シュールなバトルフィールドを作り出す。

いきなりの状況に、どうしようもなくなる。隊長さんは、自分だけ助かりたいと思い、ひたすらフラッグ地点にある6つのアイテム奪取を目指す。しぶしぶ連いていく人、離れていってしまう人、に別れます。
脚本しだいなんでしょうけど、巻き込まれる人が、本格的なゲームに参加しようというマニアックな人たちだからね。オタクな知識が面白かったり、ペイント弾が役立ったり、素人なりの恐怖と奮闘を描く物語を作らないとスリリングではないですねー。
なんのために、ペイントボールという舞台があるのか、活かされていないです。敵ハンター目線まで出てしまうのは、しらけた。

SONYプレイステーションや日産、ルノーなど、20代前半から世界中の有名なCMを手掛けてきた人気CMディレクターが監督だそうで、戦闘シーンの迫力や、アクション画面を見せようとする作品でした。スペイン製作で期待したけど、ちょっと違ってた印象。

サバイバル・フィールド PAINTBALL 2009年【スペイン】90分
監督:ダニエル・ベンマヨール
出演:ブレンダン・マッキー/ジェニファー・マター/パトリック・レジス/アイオン・ペレス/ニール・マスケル/アンナ・カサス/ピーター・ヴァイヴス/クローディア・バッソルズ
★★☆☆☆
サバイバル・フィールド [DVD]
Survival_Field_ga.jpg

可愛すぎる英国スキップ、ミュアヘッド選手
2010年02月20日 (土) | 編集 |
カーリングが、ドラマチックです (^▽^)/
英国戦は、おっー、というスーパーショットの応酬で、
にわかファンには、たまらない展開でした。

可愛すぎる英国スキップ、ミュアヘッド選手

今回、注目は、英国チームのスキップ、エヴァ・ミュアヘッド選手・・・。
可愛すぎる。ここぞと言う場面のスーパーショットも、凄すぎます。
カメラも、カーリング中継が、わかってるみたいで、
第8エンドの場面は、横からストーンの距離を映したり、
何回もスロー再生されてました。すごく、むずかしい場面だったんでしょうね。

可愛すぎる英のミュアちゃん/カーリング

しかし、第9エンドにこそ、ドラマは待っていました。
日本のスキップ目黒の最終投。
一挙、5点で、勝負を決めるビッグショット!これには、しびれました。

※試合の模様は、NHKの動画クリップで観れますよ。

高橋大輔選手の「道~La strada」
2010年02月19日 (金) | 編集 |
高橋大輔選手の「道~La strada」1

男子フィギュアシングルで、日本人初のメダルです!

高橋大輔選手、良かったですね。

まず、「道~La strada」のお話からしておくと、
「道~La strada」は、フェデリコ・フェリーニ監督のイタリア映画(1954年)。ここで言う道とは、進んでいく道のことではなく、船の航跡のように自分の、うしろに、うしろに、できてくる道のことです。自分が歩んできた道を振り返り、さまざまな出来事、出会った人、この大切さに気づく映画です。

高橋大輔選手の「道~La strada」2

感情やストーリーが伝わってくるような演技で、
曲にのせてのステップは、観て泣けてしまいました。
表現としては、出場選手の中で、一番ですよね。
語り継がれるような演技をしたい、と彼自身が言っていたそうで、
そのとおり、高橋大輔選手の「道~La strada」は、心に残るものに、なりました。

4回転ジャンプ失敗も、失敗とは感じられないですね。
失敗しようと成功しようと、それ自体が表現であると、いうように見えました。

(※記事中の写真は、時事ドットコム様のを使わせていだだきました。)


カニング・キラー 殺戮の沼
2010年02月18日 (木) | 編集 |
動物パニックものですけど、異色作でした。
本当に恐ろしいのは、ワニより人間 … ( ̄▽ ̄; 実話を基に作られてます。

Canning_killer_1.jpg

冒頭、殺戮された人たちの死体のシーンから始まり、
ワニに殺された人たち?……と思って観てると、違うことがわかる。
ここは、アフリカ・ブルンジ共和国。
激化するフツ族とツチ族の内紛により、虐殺された人たちだったのだ。

ストーリー:ニューヨークのテレビ局で報道部のプロデューサーを務めるティム。彼はある日、上司の命令である仕事を引き受ける羽目に。それは、白人女性を殺した巨大爬虫類を探し出し捕獲する、というドキュメンタリー番組を制作することだった。こうしてティムはレポーターのアビバとカメラマンのスティーブンを伴い、アフリカのブルンジ共和国へ向かう。

これまで、何百人という犠牲者を出している巨大ワニは、「グスタブ」と呼ばれ、恐れられていました。国の実情もワニの恐ろしさも知らない、お気楽取材スタッフが、向かった地域は、「リトル・グスタヴ」と呼ばれる男が支配する地域で、ワニに遭遇する前に、人間に殺されるかもしれない場所だったのです。

虐殺をカメラに納めてしまった取材スタッフが、ワニに襲われ、人間に襲われ、という、ひと味違った映画でした。CGによる「グスタフ」が、襲ってくるシーンは、かなり迫力あります。DVD特典のメイキングを観ると、画面上の水しぶき、こういったものも製作して、表現されているんですね、うまく画面に合成してあるものですね。ワニの生態をよく知りませんが、地上まで、這い出て襲いかかってくるのには、びっくりした。

もともとは、虐殺された大量の死体を川に流したことが、ワニを巨大化させた原因で、人肉の味を覚えてしまった巨大ワニが、人間を襲ってるわけです。意味のない人間の争い、殺戮が招いたものが「グスタブ」なのですね。

カニング・キラー 殺戮の沼 PRIMEVAL 2007年【米】94分劇場未公開
監督:マイケル・ケイトルマン
出演:ドミニク・パーセル/ブルック・ラングドン/オーランド・ジョーンズ
★★★☆☆(3.0)
カニング・キラー/殺戮の沼 [DVD]
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わずか数mm差で、日本勝利!
2010年02月17日 (水) | 編集 |
カーリングが、ドラマチックです (^▽^)/

女子カーリング予選日本対アメリカ2

にわかファン的に専門用語を酷使して言うとですね、
最終第10エンド、最終投。
両チームのストーンが、ハウス中心からほぼ同距離に残った。

目測でわからない場合、↓メジャーの出番となるんだって。
こんなん、初めて見た(°O° ;)
女子カーリング予選日本対アメリカ1

結果、数mm差で日本のストーンがNo.1となり、日本が9 - 7で初戦勝利!


前回の実況解説も、マリリンショット!という言葉が飛び出し面白かったんですけど、
今回も、なかなか、面白いですね。
解説の方、テレビ観ておられる方も、カーリング馴れしてるかのように、
バンバン専門的に解説してくるので、私も、わかったような気で、見てしまう。
気を使った解説じゃないのが、いいですね。

ムーン・オブ・ザ・デッド
2010年02月16日 (火) | 編集 |
旧暦の7月 満月の夜 地獄の門が開き
死者の魂が解き放たれ この世を徘徊するという ……中国の伝承より

ムーン・オブ・ザ・デッド_ポスター

監督は、『ブレアウィッチ・プロジェクト』のエドゥアルド・サンチェス。
ゾンビシリーズのようなタイトルになってますが、これは、鬼月の話で、怪しの世界ですね。

鬼月とは、旧暦の7月のこと。台湾や香港などの中華文化圏では、旧暦の7月はあの世から先祖などの霊がこの世に舞い戻り巷を徘徊する月とされており、7月のことを特に「鬼月」と呼ぶ。また「鬼月」のクライマックスは旧暦7月14日であり、この日を特に「盂蘭盆」あるいは「中元節」と呼ぶ(日本のお盆にあたる)。この時期、巷にあふれている「鬼子」を刺激しないようにと、婚礼や旅行などの非日常的な行事一般を控える人が多い。

昔からの風習は、肝に銘じましょう、ということ。
新婦はアメリカ娘、新郎は中国系アメリカ人という新婚カップルは、おばあちゃんの家へ向かう途中、薄気味悪い田舎の村に置き去りにされてしまいます。彼の方は、中国人として、この伝承を理解していくけど、さすがは、純アメリカ人の彼女。そんなもの、くそくらえ、とばかりに逆らおうとするねんけど、結局、この不条理を受け入れざる負えなくなる。
おばあちゃんの言ってたことは、ほんとうだったんだ、というものなんですわ。

夜の中国の村が、不気味。アメリカに住んでる二人なので、広東語が、全然わからず、白塗りの餓鬼から、逃げ回るしかない。この状況は恐いよ。だから、ハネムーンは、ハワイがいいって言ったのに!という新婦メリッサの気持ちは、よくわかるわ。

ムーン・オブ・ザ・デッド SEVENTH MOON 2008年【米】86分劇場未公開
監督:エドゥアルド・サンチェス
主演:エイミー・スマート(メリッサ)/ティム・チョウ(ユル)
★★★☆☆(3.5)
ムーン・オブ・ザ・デッド [DVD]
ムーン・オブ・ザ・デッド画像1

バンクーバー五輪開幕!
2010年02月13日 (土) | 編集 |
いよいよ、開幕しましたね。
オリンピック開催中は、映画は、観てられないですね。

バンクーバー五輪開幕
4本の予定だったの (*○*;) 変なバランスと思ってた
聖火台、1本上がらず=最終局面でハプニング


オリンピックが始まると、僕が、楽しみにしてるのが、
にわかファンのためのオリンピック企画
『観たぞ、バンクーバーオリンピック!』
テレビを見てる全国のお茶の間からの投稿が、笑えますよ!(^▽^)/

世界でいちばん美しい人、ドヌーヴ!
2010年02月11日 (木) | 編集 |
世界でいちばん美しい人ドヌーヴDVD

「世界でいちばん美しい人、ドヌーヴ!」として、
上映されたカトリーヌ・ドヌーヴ主演の
『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』の2本です。

これは、いろいろ書いても、しかたがない。
もう、映画を観てることが、幸せ~って感じる作品ですー。


シュルブールの雨傘GA
『シェルブールの雨傘』は、セリフが歌になってる斬新なドラマで、傘屋の娘と工員の恋の物語。現実の切なさを思わせ、誰しもが名作と呼ぶと思います。
あっ、なんか聞いたことある、というテーマ曲が流れるオープニングのシーンからもう、しびれてしまった。真上から撮った石畳の中をカラフルな傘が行き交う。最後まで観た時に、このシーンとメロディが、ほんと切ない。二人が歩く街並、傘屋さんの内装、すべてがおシャレ。


ロシュフォールの恋人たちGA
『ロシュフォールの恋人たち』は、姉が作曲家、妹がダンサーという夢見る双子姉妹のお話。スカーッと抜けたような気持ち良さ。カラフルな衣装、広場やママのカフェなどカッコよくって、歌い踊る画面を観てるだけで楽しい。
恋人の名前がおかしいという理由で別れちゃったというママが、愉快。なぜか、殺人事件の話が出てきて、それを、あっけらかんと話すのも、笑える。


シェルブールの雨傘〈デジタルリマスター版〉 1963年【仏】91分
LES PARAPLUIES DE CHERBOURG/THE UMBRELLAS OF CHERBOURG
監督:ジャック・ドゥミ/音楽:ミシェル・ルグラン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ(傘屋の娘ジュヌヴィエーヴ)/ニーノ・カステルヌオーヴォ(自動車整備工ギィ)/アンヌ・ヴェルノン(傘屋の母エムリ)/エレン・ファルナー(マドレーヌ)
シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版(2枚組) [DVD]

ロシュフォールの恋人たち〈デジタルリマスター版〉 1967年【仏】127分
LES DEMOISELLES DE ROCHEFORTTHE/YOUNG GIRLS OF ROCHEFORT
監督:ジャック・ドゥミ/音楽:ミシェル・ルグラン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ(妹デルフィーヌ)/フランソワーズ・ドルレアック(姉ソランジュ)/ダニエル・ダリュー(母イボンヌ)/ジーン・ケリー(作曲家)/ジョージ・チャキリス(芸人)/グローヴァー・デイル(芸人)/ジャック・ペラン(水兵の画家)/ミシェル・ピッコリ(ピアノ屋)
ロシュフォールの恋人たち デジタルリマスター版(2枚組) [DVD]
ロシュフォールの恋人たちサントラ

どちらも★★★★★です!こういう雰囲気は、気質や言語の響きから、くるのかなー。

青髭
2010年02月09日 (火) | 編集 |
その小部屋にだけは、決して入ってはいけない

世界中で絵本化・戯曲化もされているペロー童話「青髭」を、
耽美描写の名手カトリーヌ・ブレイヤが独自の解釈で映像化。

青髭1

まず、ペロー童話を、ご紹介。
ものがたり:ある金持ちの男は、青い髭を生やしたその風貌から「青髭」と呼ばれ、恐れられていました。青髭はある美人姉妹に求婚し、その妹と結婚することになりました。あるとき青髭は、新妻に鍵束を渡し「どこにでも入っていいが、この鍵束の中で“小部屋”にだけは絶対に入ってはいけない」と言いつけて外出してゆきます。しかし、新妻は好奇心から夫の言いつけを守らず、入ってはいけない小部屋の扉を開いてしまうのでした……


青髭2

今回、映画化されたものは、ある二人の姉妹が、物置部屋に、こっそりと忍び込み、そこで読む本が「青髭」ということになってました。おしゃま妹が、いやがる姉に読んで聞かせるというのが変わってて、この姉妹のイメージが、読む「青髭」の中に反映されていきます。

なかなか、最初から面白い。私立学校で寄宿生活を送っていた姉妹が、突然、院長先生に呼び出されます。父親の死を告げられるとともに、お金のない子には用はないとばかりに、即刻、追い出されます。残されたのは借金だけ。家から、家財道具も、全部、借金取りに持っていかれてしまいます。生活に困った母娘のもとに、青髭からの招待がくるというわけです。

急展開で始まり、そのあとも童話を読むように、トントンとテンポ良く進むのが、気持ちいいですね。じっくり描写されたりしないので、その分、自分で、行間の話を膨らまし、話の世界に、入っていくという感覚があります。
古い古城で、地味~にロケされてて、初めて、妹がお城に入る時、塔に上がる暗いらせん階段を上がっていくのが、奇妙な感じですね。使用人はどこにいるの、青髭ってほんとに裕福なの、リアル感のなさが不思議で、それがかえって味がありましたね。

青髭は、富はあるけど、みんなから嫌われている孤独な人。夢想家のような、打算的なような、つかみどころのない奥さんになった妹。彼女を、冷たく見守りつつ、好きにさせてあげてるという感じでしたね。本を読む姉妹に異変が起こるのとダブり、青髭の物語も、最後を迎えます。
妹は、お城も手にいれたんだけど、今度、自分が青髭という孤独な存在になってしまった、というブラックな世界かなと感じました。

青髭 LA BARBE BLEUE 2009年【仏】80分劇場未公開
監督・脚本:カトリーヌ・ブレイヤ
原作:シャルル・ペロー『青ひげ』
出演:ドミニク・トーマス/ローラ・クレトン/ダフネ・ベヴィール
★★★☆☆(3.5)
青髭 [DVD]
青髭3

インビクタス/負けざる者たち
2010年02月07日 (日) | 編集 |
インビクタス(INVICTUS)・・・。
なんか、この言葉、言いにくい。パンフ買う時に言えなかったわ。
これは、ネルソン・マンデラが、27年間の投獄中、心の支えにした詩の題名で、
ラテン語で「征服されない」を意味します。

魂は、決して、束縛されることはない。
インビクタス/負けざる者たち01

たいへん、感激しました。『マンデラの名もなき看守』でも、描かれているんですけど、マンデラに接した方は、自ら変わっていこうと歩み始める。マンデラさんという方は、人々を引っ張っていくようなカリスマ指導者ではなく、魂の伝道者のような方かなと思います。
マンデラさんの魂のあり方を感じ、己の捕われている魂を解放させていく、みたいなものだと思うけど、それが、SPから、スタジアムの中、外へ、どんどん広がっていくようで、すごく良かったなぁ。

ラクビーというスポーツに絡んでるのも、良いですね。
子供に教えるシーンがあって、そこで、ラクビーの大切な基本を言う。ボールを、前にパスしないこと、必ず、自分の横か後ろの人につなぐ。そうやって、みんなでゴールに向かうということだ。
決勝のノーサイドのホイッスルが、響き渡るのは、感動!
このノーサイドは、あくまでも、新たなる始まりであって、これから先こそ、苦難であろうと思います。

インビクタス/負けざる者たち02

決戦を前にマンデラが、「スプリングボクス」の主将フランソワに送ったメッセージ。

“私が我が運命の支配者”“私が魂の指揮官”

詩の最後の2行が、ズシンときます。
マンデラさんが、みんなに持っていただきたいと思ってるものが、よくわかりました。イーストウッド監督の映画で、世界中の方が観ていただける作品になって良かったんじゃないでしょうか。 

※ラグビーでは、試合終了のことを「ゲームセット」ではなく「ノーサイド」と呼ぶ。戦い終えたら両軍のサイドが無くなって同じ仲間だという精神に由来する言葉である。(Wikipediaより)
※関連映画として、マンデラ大統領のもと新政府が行った民族和解委員会の聴聞会を描く『ヒラリー・スワンク IN レッド・ダスト』もおすすめします。痛々しい映画ですけど、赦すというのは簡単なことでない、アパルトヘイト廃止後の苦難が、よくわかると思います。
※パンフレット800円で、ちと高い。巻末の詩を読もう。

インビクタス/負けざる者たち INVICTUS 2009年【米】
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:モーガン・フリーマン/ティム・ムーア
原作:ジョン・カーリン インビクタス~負けざる者たち
モーガン・フリーマン(ネルソン・マンデラ)/マット・デイモン(フランソワ・ピナール)
★★★★☆(4.0)
インビクタス/負けざる者たち03

インビクタス(ウィリアム・アーネスト・ヘンリー著)
 
私を覆う漆黒の夜
鉄格子にひそむ奈落の闇
どんな神であれ感謝する
我が負けざる魂に

無惨な状況においてさえ
私は ひるみも叫びもしなかった
運命に打ちのめされ 
血を流そうと 決して頭は垂れまい

激しい怒りと涙の彼方には
恐ろしい死だけが迫る
だが 長きにわたる脅しを受けてなお
私は何ひとつ 恐れはしない

門が いかに狭かろうと
いかなる罰に苦しめられようと
私が我が運命の支配者
私が魂の指揮官


実験室KR-13
2010年02月04日 (木) | 編集 |
こんな治験のバイトは、いやっ!

実験室KR-13_ポスター

冷戦時代にCIAにより行われたという
マインドコントロール計画「MKウルトラ」をヒントに
作られた密室サスペンス・スリラー。

博士が入室してきて、いきなり起こる出来事には、ビックリ!Σ( ̄□ ̄;;;)!!
そのあと、刺激を投入、とかいって、
何語かわからない人の話声が聞こえてきたり、
時間内に回答せよという問題が出されたりするんですけど、
観てるうちに、だんだん、この実験室の様子に、興味がなくなってきちゃった。
これが、ばからしいものに見えるのも、重要なことなんでしょうね。

むしろ、この実験の様子を見ているモニター室の中の方が面白いかな。
ここに、この機関に採用してもらおうと、志願してきている女性がいて、
この実験をずーっと見てるわけですね。
試されている彼女は、所見を述べよ、とか言われるけど、何も答えない。
彼女の中で、今、起こっている葛藤、
これを想像しながら見ていくのが、スリリングでしたね。

実験室KR-13 THE KILLING ROOM 2008年【米】94分
監督:ジョナサン・リーベスマン「テキサス・チェーンソー ビギニング」
□クロエ・セヴィニー(エミリー)、ピーター・ストーメア(博士)
□ティモシー・ハットン、ニック・キャノン、シェー・ウィガム、クレア・デュヴァル
★★★☆☆(3.0)
実験室KR-13 [DVD]
実験室KR-13_img1

HACHI 約束の犬
2010年02月02日 (火) | 編集 |
教授がハチを見つけたのでなく、ハチが教授を見つけたんだ

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予告だけ観ると「ハァ~チィ♪」と呼びかけるリチャード・ギアに、
違和感を受けるけど、本編を観れば、そんなものなど、吹っ飛んでしまう。
もうハチに姿に、涙、涙 (T_T)

HACHI_01.jpg

日本のお寺の住職さんから、米国に送られた秋田犬ハチ。途中のアクシデントで、迷い犬になった子犬ハチと、出会うのが、リチャード・ギア演じるパーカー・ウィルソン教授だ。
パーカーの友人、日系のケンが,、
秋田犬は人を喜ばせることに関心はない
君が好きだから駅までついていく
“ボールを取ってこい”? ハチには意味がない
ものに釣られない それが日本犬だ
特別の意味がある時だけ ものを取ってくる
 と教える
物語だけを持ってくるんじゃなく、日本から来た誇り高き秋田犬、それがハチであると、彼を尊重した姿勢が、すごく、あたたかいですね。心でつながった二人として、ハチ目線で語られる素晴らしい作品になっていました。

ケンさんが、日本語でハチに語る場面を入れてるのは、なかなかいい演出!と思ったけど、ケンさんの日本語が聞き取りづらい。何を言ってるか、よくわからんかった。


ハチは、パーカーを待っていたわけでは、ないんだろうな。教授の予兆さえも察知するハチには、教授が、この世にいないことは、十分悟っていただろう。かつて、教授と過ごした家もなくなり、教授との信頼の証がこの駅だし、魂の結びつきを感じれる場所が、ここだったのかな。

晩年のハチが、ヨロヨロとなりながらも、ゆっくり、いつもの場所に向かう。静かに目を閉じた時、列車が止まり、パーカーの笑顔が。飛びつくハチ。良かったね、ハチ。至福の時を迎えたハチの姿に、涙が止まりません (T_T)

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うまい!秋田犬の演技が Σ( ̄□ ̄;;;)!!

子犬時代のハチには柴犬が起用され、大人になってからのハチは、それぞれの年代を3匹の秋田犬が演じ分けているそうです。ドッグ・トレーナーは、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのブーン・ナー。監督さんは、『ギルバート・グレイプ』のラッセ・ハルストレムです。ピアノの音楽で情感的に語られる演出が、素敵でした。リチャード・ギアも、この物語に含まれる“静けさ”に、惹かれたと述べていました。

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HACHI 約束の犬  HACHIKO A DOG'S STORY 2008年【米】98分
監督:ラッセ・ハルストレム/脚本:スティーヴン・P・リンゼイ
製作:リチャード・ギア/ビル・ジョンソン
リチャード・ギア(パーカー・ウィルソン教授)/ジョーン・アレン(妻ケイト)/サラ・ローマー(娘)/ケイリー=ヒロユキ・タガワ(友人ケン)/ジェイソン・アレクサンダー(駅員)/エリック・アヴァリ(ホットドッグ屋)/ダヴェニア・マクファデン
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