観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
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白夜行
2011年01月30日 (日) | 編集 |
暗く、不気味。
物音を立てて観てはいけないような雰囲気で、成り行きを静かに見守るようでした。

白夜行_イメージ写真
“あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。
でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。
太陽ほど明るくはないけれど、あたしには十分だった”


密室となった廃ビルで、質屋の店主が殺された。決定的な証拠がないまま、事件は容疑者の死亡によって一応解決を見る。しかし、担当刑事の笹垣だけは腑に落ちない。容疑者の娘で、子供とは思えない美しさを放つ少女・雪穂と被害者の息子で、どこか暗い目をしたもの静かな少年・亮司の姿がいつまでも目蓋の裏を去らないのだ。やがて、成長した二人の周辺で不可解な事件が立て続けに起こり、意外な関係が姿を現し始める。

原作は、二人の内面描写がいっさい排除されているのが特徴で、つまり、他の人物の目に映った二人の行動が書かれています。これによって、この二人が、感情を殺して生きざるをえなかった哀しみ、を感じさせる物語です。

ドラマ版は、いかにも民放が作ったという感じで、主演二人が直接、感情を吐き出す作り方になってます。ノワール路線ではなくなりましたけど、第1話の子役・福田麻由子ちゃんが、うまくてね。彼女のセリフと演技が、すべてを決めた。結果、良いドラマになってました。ただ、初回にすべてを暴露するのは、視聴率狙いだと思うし、原作に対し、まったく敬意をはらってません。

今回の『白夜行』ですが、これは、「WOWOW FILMS」第6弾として製作されています。WOWOWは、民放と違って、原作の本質をすごく大事にしていますね。
主演・堀北真希ながら、主役の出番が少ない。あまり画面に出ず、セリフも少ない。あくまでも、この二人に関わっている人物の表情がメイン。その顔を見ながら、その人物の側に立っているであろう堀北真希の顔と気持ちを想像し、観る雰囲気です。これが、白夜行、本来のテイストだと思います。
登場人物の奥に異質な堀北真希を配置してあるイメージで、サスペンスファンの方も満足できる意欲的な作品になってるな、と思いました。

白夜行05
背中を向けた顔は見えないのだ

以下、ネタばれです。

昭和55年、浮かれる世間とは、無関係な環境に育った二人。汚い大人を見つめ育ってきた少年少女は、あの瞬間に時間が止まってしまったかのようでした。今も、少年は、廃墟ビルの中で雪穂を助けようともがき、雪穂は、暗闇から明るい方へ走り続けている印象でした。

白夜行01_堀北真希
唐沢雪穂=堀北真希。彼女に近づいた人物は、雪穂の持つ暗部に、吸い寄せられ侵食されてしまうといった感じ。彼女は、大人の男を愛することもないし、じゃまになる女性を陵辱によって落とす。この行為により、少女時代の雪穂の拒絶と憎しみが想像されます。この脚本で、求められるのは、幼さの残る女性の顔でしょうね。堀北真希は、幼い頃のまま、凍りついてしまった雪穂に合っていたと思います。この映画の雪穂は、冷たい目の人形としての存在で、一般に言う悪女じゃないでしょうね。関わる人物の気持ちによって、見え方が変化するのだ。

白夜行02_高良健吾
桐原亮司=高良健吾。雪穂を助けるために、次々と、犯罪を重ねていく。この人、なにかを抱えた役が多く、こういう役は、うまいですね。彼は、大人の世話になって働くのを拒み、自分のできる仕事をしている。年上の典子に好意は持っていたようだが、雪穂のためには、その女性をも死に追いやる。

白夜行03_船越英一郎
笹垣刑事=船越英一郎。なんで、この方が、刑事役と思って、観る前、すっごく不安でした。二時間ドラマのような敏腕刑事じゃなく、しょーぼいサラリーマン刑事。息子を亡くした過去を持っていたのでした。刑事として追うのでなく、当時の大人が生み出してしまったような二人を、ずっと気にして生きてきた、という感じ。亮司、君の話を聞きたい、教えてくれ、君の歩んできた人生を、という最後の叫びは、観客の気持ちでもある。ただ、とってつけたような叫びすぎるんだな、これが。

白夜行 2010年【日】149分(パンフ700円)
監督:深川栄洋 脚本:深川栄洋、入江信吾、山本あかり
原作:東野圭吾『白夜行 (集英社文庫)』 続編『幻夜
主題歌:珠妃『夜想曲』 デビューアルバム「ヒカリ」
出演:堀北真希、高良健吾、船越英一郎
★★★★☆(4.0)
白夜行 [DVD]


雪穂を陽のあたる場所に、送り届けることが亮司の願いだったんだろうか。
※出てくる切り絵は、フランス在住の日本人作家・蒼山日菜さんの作品です。
蒼山日菜公式ページ
→すごい繊細な切り絵で、作品集も良かったです。『レース切り絵
白夜行_蒼山日菜

◎関連記事
→蒼山日菜 レース切り絵展を観に行ってきました。『蒼山日菜 レース切り絵展
→幻夜DVDを観ました。『幻夜vol.1
→韓国版を観ました『白夜行-白い闇の中を歩く-』
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クロッシング
2011年01月26日 (水) | 編集 |
なんともいえん作品です。希望なく、現実だから。

クロッシング1

「火山高」「彼岸島」のキム・テギュン監督が、脱北者の過酷な現実を描く社会派ドラマ。北朝鮮の炭鉱町に住む元サッカー選手のヨンスは、妻ヨンハと11歳の息子ジュニとともに、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。しかし、ヨンハが肺結核に倒れ、ヨンスは治療薬を手に入れるため中国へ向かう。決死の覚悟で国境を越えたヨンスは、必死に働いて薬を手に入れようとするが、北朝鮮では夫の帰りを待ちながらヨンスが静かに息を引き取る。孤児となってしまったジュニは、父との再会を信じて国境を目指すが……。

お父さん、今、僕は、お腹が空かず、病気のない国にいます。
ここで、お父さんとの約束を守っていますので、心配しないでください。
父ヨンスに、そんな言葉を伝えたいかのように、雨が降り注ぐ。
重い映画です (T_T)

この家族は、たまたま、この国に生まれ、暮らしているだけで、
みんな、笑い合って、暮らしたいだけだ。
父ヨンスは、結核の薬を買い、
約束のサッカーシューズを買って、北に戻りたかっただけ。
わけのわからないうちに、韓国にまで連れていかれ、
南では、結核の薬が、無料だということを知る。
そのあと、妻の死の連絡が。
南に生まれ暮らしていたら、妻は死ななかった、
この違いはなんなんだ、なぜ、と叫びたかったろう。

残された子ジュニは、両親には、敬語で、きちんと話してましたね。
親子とも、人に対し、恨み言は、いっさい言わず、お互いを想い合うだけだ。
それを、はばむものに、やりきれなく思います。

クロッシング Crossing 2008年【韓国】107分
監督:キム・テギュン 脚本:イ・ユジン
出演:チャ・インピョ、シン・ミョンチョル、ソ・ヨンファ、チョン・インギ、チュ・ダヨン
★★★★☆(4.5)
クロッシング [DVD]
クロッシング3

完全なる報復
2011年01月23日 (日) | 編集 |
この人こそ、ジグソウさんの、後継者にふさわしい。
深刻な問題も含むけど、真面目に観なくてすむ。なかなか面白かった。

完全なる報復1
出演は『300 <スリーハンドレッド>』のジェラルド・バトラーと、『Ray/レイ』のジェイミー・フォックス。『ブルドッグ』のF・ゲイリー・グレイが監督を務める。

クライド(ジェラルド・バトラー)は自宅に押し入った強盗に妻と娘を殺害されてしまう。犯人二人は逮捕されたものの、フィラデルフィア随一の有罪率を誇る敏腕検事ニック(ジェイミー・フォックス)は、裁判での負けを恐れ、独断で司法取引を行う。

司法取引の結果、主犯格の男が数年の禁固刑、もうひとりが死刑になってしまう。
そんな、アホなー。検事さんの点数かせぎにされちゃ、たまらんやろ。
犯人のみならず、司法に対する歪んだ復讐の炎が沸いてもしかたないだろう。

それから、10年後。
実は、この父親は、ただものじゃなかった。
彼の目的は、疑問をつきつめていくことですからね。
主犯格の男は、残虐きわまりない方法で、当然、私刑!
そのあとも、この司法取引に関わった者が、次々と標的にされていく。

大爆破とか、遠隔操作の機関銃とか、使う武器が、並外れていて、
刑務所内にいる彼が、どうやって、復讐を実行していってるのか。
ここが、大きな謎なのだ。
その謎がわかった時、その執念におそれいります。

取引きはするな。ちゃんと仕事しろ、ということみたいだ。
司法システムを遂行するのが、検事なのか?
事件被害者は、最後まで、何も知らされないまま、終わりにされてしまう。


検事の行動を最後まで読みきり、扉を閉めさせたとしたら、すごいな。
この時点で、検事は、法を犯したわけですからね。
まさに、ゲームオーバー。
ジグソウさん以上の実力者であると思うよ。

完全なる報復 LAW ABIDING CITIZEN 2009年【米】108分
監督:F・ゲイリー・グレイ 脚本:カート・ウィマー
出演:ジェラルド・バトラー、ジェイミー・フォックス、レスリー・ビブ、ブルース・マッギル、コルム・ミーニイ、ヴィオラ・デイヴィス
★★★☆☆(3.5)
完全なる報復2
この取り調べ室のセットも、円形の決闘場みたいな雰囲気で、良かった。
法という檻を承知しながら、二人は闘うのだ。


パーフェクト・ブルー
2011年01月21日 (金) | 編集 |
宮部みゆきの長編デビュー作『パーフェクト・ブルー』。
2010年2月にWOWOWで放送され、劇場公開も、されました。

宮部みゆきパーフェクト・ブルーDVD
原作は、マサという犬目線で語られる、チャーミングなお話です。

加代子(加藤ローサ)の働く探偵事務所に、諸岡(石黒賢)から家出を繰り返している息子進也(中村蒼)の捜索依頼が舞い込む。ちょうど同じころ、高校球児として将来を嘱望されていた彼の兄が焼死体で発見されるというショッキングな事件が発生。加代子は愛犬のマサと共に、兄殺しの疑いをかけられた進也の身の潔白を晴らそうと奔走する。

WOWOWドラマは、さすがですなぁ、本格的な作りです。
おそらく、民放ドラマや映画だと、主人公加藤ローサが事件に挑み大活躍する作品に作り替えてしまうと思う。けど、WOWOWドラマは、そういうことをしてないですね。
パーフェクトゲームを達成した高校球児が、焼死体で発見されるというショッキングな事件から始まり、複数の視点から、関連する人物の苦悩が描き出されていきます。それを、最後に一気に収束させ、事件の真相を明らかにするスタイルです。宮部みゆきの持ち味を、重視してて、良かったと思います。

パーフェクト・ブルー 2010年【日】120分
(WOWOWドラマ/2010年9月18日劇場公開)
監督:下山天 脚本:伊藤崇
原作:宮部みゆき パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)
出演:加藤ローサ、中村蒼、津田寛治、小市慢太郎、甲本雅裕、藤田朋子、升毅、大杉漣、宅麻伸、石黒賢
★★★☆☆(3.5)
パーフェクト・ブルー [DVD]

◎関連記事→『長い長い殺人

必死剣鳥刺し
2011年01月19日 (水) | 編集 |
豊川悦司も、吉川晃司も、カッコいい。(・∀・)
今回は、かなり異色な剣です。

TORI_ZASHI_DVD.jpg

藤沢周平の短編時代小説「隠し剣」シリーズの一編を、豊川悦司主演で映画化。天心独名流の剣の達人・兼見三左エ門は、海坂藩の藩政に良からぬ影響を与える藩主の妾を殺める。しかし処分は軽いもので、その腕を買われた三左エ門は藩主の命を狙う別家の帯屋隼人正(おびやはやとのしょう)殺害の命を受ける。一方、三左エ門と血のつながりのない姪・里尾は、密かに三左エ門に恋心を寄せていた。


鳥刺し。それは、必死必勝の剣で、
その剣が現れる時、遣い手は、半ば死んでいる、という。

妻が亡くなり、子もいない兼見三左エ門。一度は、世のため、我が身を捨てたのに。これでは、墓場から、引き戻され、生きながら殺されてると同じではないか。半ば死んでいる彼の、耐えに耐えた感情が爆発した時、必殺剣が炸裂する。苦しみに苦しみ抜いた者だけが使える、哀しい必殺剣ですね。

三左エ門が、語らない死人に近いので、亡き妻の姪である里尾は、言うときは、はっきり思ったことを言う、少し違った女性の役でした。ゾンビのような三左エ門に、せっせと、生きる活力を、運んでいくような強さを持ってますね。最後の壮絶なる斬り合いは、心変わりした三左エ門の、生きよう、生きようと、あらがう姿でもあったと思います。


全体に、あまりにも、現在と過去を、行きつ戻りつしすぎだったかなー。兼見三左エ門の翻弄されていく心情の表現だと思うけど、唐突に、時間の流れをぶちきるので、情緒感を欠いてしまいますね。構成的には、残念に思いました。

必死剣鳥刺し 2010年【日本】114分
監督:平山秀幸 脚本:伊藤秀裕、江良至
原作:藤沢周平『必死剣 鳥刺し』(隠し剣孤影抄 (文春文庫) 所収)
出演:豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ、小日向文世、岸部一徳
★★★☆☆(3.5)
必死剣鳥刺し [DVD]

青い鳥
2011年01月18日 (火) | 編集 |
「忘れるなんて、卑怯だな。」先生の言葉が、心につきささる。

青い鳥PHOTO
これは、主演・阿部寛が、素晴らしいです。

おそらく、なにか問題があったんだろうなという学校の雰囲気。
新学期を迎えた2年1組に、臨時教師として、村内(阿部寛)が、やって来る。
彼は、いきなり、教室にない“野口君”の机と椅子を、
教室に戻すように命じ、生徒たちを、動揺させます。

毎朝、先生は、教室にはいない野口くんに「おはよう」と、挨拶し続けます。
先生の真意は、何なのか?

教室という空間が、
ざわざわしたり、苛立ったりする空気に変わるけど、
先生の真摯な態度は、微動だに変わらない。
その中で発せられる先生の言葉が、ストンと、心の中に、直接、響いてきます。

監督さんは、第2作目で、藤沢周平『花のあと』を撮ってる方で、
静かな、静かな、日本映画という雰囲気がありました。

青い鳥 2008年【日】107分
監督:中西健二 脚本:飯田健三郎 原作:重松清 青い鳥 (新潮文庫)
出演:阿部寛(村内先生)、本郷奏多(園部真一)、伊藤歩(島崎先生)
★★★★☆(4.0)秀作です。先生のセリフが、するどい。
青い鳥 [DVD]
青い鳥DVD

ミレニアム2 火と戯れる女
2011年01月14日 (金) | 編集 |
第2弾は、ひたすら、孤独なリスベットだ。

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少女失踪事件解決から1年後、社会派雑誌ミレニアムで少女売春組織に迫った特集の準備を進めていた担当ジャーナリストが殺害される。現場にリスベットの指紋のついた銃が残されていたことから、彼女は容疑者として指名手配される。


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社会派雑誌ミレニアム!といったスタイルの続編です。暴力を異常なまでに憎むリスベットが犯人のはずがない。リスベットの無実を確信するミカエルが、事件の真相を、取材で明らかにしていくとともに、リスベット本人の過去も浮かび上がってくるというストーリー。

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頭のいいリスベットは、今回も、カッコいいですよ。人を避ける彼女は、誰にも助けを求めず、たったひとりで、調査を進め、自分の過去に対峙していく。

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今回の彼女は、いろんな顔を見せていってくれます。

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敵に、先天性無痛症という、無敵の、金髪の巨人キャラが登場。

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やっと再会したと思ったら、もうすでに、彼女は、ぼろぼろ。


前回は、財閥のおどおどろしい謎に、踏み込んでいくのが、ぞくぞくしたんですけど、今回は、事件記者サスペンスといった感じで、タッチが、かなり変わった。次回で、いよいよリスベットの活躍も最後です。楽しみですね。(ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士に、つづく)

ミレニアム2 火と戯れる女 2009年【スウェーデン】129分
Flickan som lekte med elden/The Girl Who Played with Fire
監督:ダニエル・アルフレッドソン 脚本:ヨナス・フリュクベリ
ノオミ・ラパス(リスベット・サランデル)ミカエル・ニュークヴィスト(ミカエル)
★★★☆☆(3.5)
◎原作:ミレニアム2 上 火と戯れる女 ミレニアム2 下 火と戯れる女
ミレニアム2 火と戯れる女 [DVD]


<おまけニュース>
リメイク版のリスベット役は、ルーニー・マーラ。彼女は、デビッド・フィンチャー監督の「ソーシャル・ネットワーク」にも出演しています。日本公開を前に、「主演女優のビジュアルが初公開」の記事が出てました。リメイクなんぞ、する必要はないと思いますが、無名女優さんにとっては、チャンスでしょうから、がんばってください。
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左)リスベット役ルーニー・マーラと「ソーシャル・ネットワーク」で共演したジェシー・アイゼンバーグ。
右)普通時の、ルーニー・マーラ


フローズン
2011年01月12日 (水) | 編集 |
これは『オープンウォーター』系の物語。予想以上に、面白かった。

フローズンポスター
五月女ケイ子さんのイラストが、面白い。

その日最後の滑りに繰り出したダン(ケヴィン・ゼガーズ)、ジョー(ショーン・アシュモア)、パーカー(エマ・ベル)が乗ったリフトが突然ストップしてしまう。スキー場の営業再開は1週間後。助けを求める叫びも届かず、氷点下20度の極寒の中、3人は空中に置き去りにされてしまう。

実際に、こうなってしまったら、どうしたら、いいんだろう。
下が新雪としても、ズボッとはいってしまったら、身動きとれず、おだぶつですよね。本編では、氷点下でガチガチの状態。いくしかないと飛び降りますが。あ~っ、両足骨折 (*○*;) 骨が、突き出てるの観て、うげっーと思ったわ。
そのあとも、こんな展開になるとは。なかなか、よく出来てましたよ。

フローズン写真2

フローズン写真3

危機的シュチュエーションを見せていくだけじゃなく、
三人の状況と気持ちが、ていねいに表現されているのが、良かったと思います。

お金はないけど、めいいっぱい楽しみたい。ダンとジョーの二人は、毎冬、スキーを一緒に楽しむ旧友だったけど、ダンに彼女ができた今年は、いつもと、勝手が違ってしまったんですね。初心者の彼女に合わせて滑ったので、あまり滑れなかった。これじゃリフト代もったいないし、満足できない。三人は、リフト係に、頼み込んで、リフトに乗っけてもらうことになる。

序盤に、だらだらとした無駄なシーンがないし、
早い段階で、一人を、飛び降りさせてしまうのも、思い切ってるね。
お互いに遠慮のある二人が残ってしまうドラマとなっていく。

パーカーは、なんで、止めてくれへんかったん、あんたら友達なんやろ、と、感情をぶつけ責めてしまうし、ジョーの方も、おまえが来てなかったら、こんなことにはならんかった、と、溜まってた不満を爆発させてしまうねんね。
言い尽くしたあとは、話す内容も、しだいに変わってきて、ジョーが、さっき、出会った女の子と結婚するんだ!と、生きる希望を描いていくのは、良かったですね。

低予算ながら、うまくリアル感を持たせていた。
監督さんは、前作『HATCHET ハチェット』というホラーを撮ってる方のようです。

フローズン FROZEN 2010年【米】93分
監督:アダム・グリーン
出演:ケヴィン・ゼガーズダン/ショーン・アシュモアジョー/エマ・ベル
★★★★☆(4.0)
フローズン [DVD]
フローズン写真1

※同じく『オープンウォーター』系の『ブラック・ウォーター』も、登場人物三人の気持ちとバランスが、よく出ていたと思います。

レバノン/LEBANON
2011年01月11日 (火) | 編集 |
これはレバノン戦争の、最初の一日を描いた物語。
カメラは、戦車内から外に出ず、物語は4人の戦車兵と、
彼らがスコープ越しに見る外部の光景のみで展開される。


レバノン写真1

狭狭苦しい戦車の中が、息苦しい。車内の床が水びだしで、あまり、いい戦車じゃないみたいだ。車内からは、狭い視界で、状況もほとんどわからない。詳しい作戦内容も、彼らは知らされておらず、撃て、と命令されれば、民間人に向けてでも、機械のように発砲しなければならない。
中にいれば、直接の銃撃、爆発は避けられる。が、これは、鉄の棺桶。そのなかに閉じ込められ、しだいに、人間の部分を殺されていってるに近い。

レバノン写真2

父の死と女先生の話が出てくる。死を前にして、すがりつくのは本能しかないんだろう。部隊は、いつしか、敵領内に侵入してしまっていたみたいで、一刻も早く、この場から、逃げ出さなくてはならなくなる。ただ、生き延びたいという気持ちだけで、やみくもに発砲し、狂気のように、戦車を走らせるだけ。結局、敵が誰かもわからないし、敵も味方も関係ない。小便がしたいという捕虜に、小便をさせてあげる。

操縦士イーガルが、静かに横たわる中、母に生存を伝えたという空しい連絡がはいる。初めて、外からのシーンに変わると、ひまわり畑に不釣り合いな戦車が停車しているだけ。
監督のサミュエル・マオスは、“イスラエルにとってのベトナム”と呼ばれたレバノン戦争に実際に従軍。「20数年を経て、やっと客観視して映画にすることができた。」と語っています。

小さな視点から見ると、ほんと、空しい出来事にみえる。

レバノン LEBANON 2009年【イスラエル・フランス・イギリス】90分
監督・脚本:サミュエル・マオス
出演:ヨアヴ・ドナット(砲撃手シムリック)、イタイ・ティラン(指揮官アシ)、オシュリ・コーエン(装填手ヘルツル)、ミハエル・モショノフ(操縦士イーガル)
★★★☆☆(3.5)
レバノン [DVD]
レバノンポスター
2009年ベネツィア国際映画祭<金獅子賞>を受賞しています。

ローラーガールズ・ダイアリー
2011年01月10日 (月) | 編集 |
原題は、WHIP IT。(ホイップとは、後方にいる選手と手をつなぎ、引っ張って、前へ押し出す技)

ローラーガールズ・ダイアリーポスター

17歳の女子高生ブリスは、美人コンテストで優勝することが人生の成功と信じる母親や、田舎町の退屈な生活にうんざりしていた。そんなある日、隣町の大都市オースティンに出かけた彼女は、女たちが繰り広げるパワフルなローラーゲームに魅了され、その世界に生きがいを見出す。主演に「JUNO/ジュノ」のエレン・ペイジ。

ホイップ!!!!
17歳の気持ちを、ぐいっと前面に押し出してきたような作品で、
ドリュー・バリモア初監督作品。

しっかりとした人生を歩ませたいと願う母の気持ちもわかってる。でも、違うの。初めて、出会ったこの活き活きとした気持ち。今、これを、大切にしたいの。ここなら、私で居れるの。
ローラーゲームの描写に、ガールズな雰囲気がよく出てて、コスチュームもカッコいいし、そこには、生のぶつかり合いがある。小柄なエレン・ペイジが、自分のスピードを活かし、クネクネと集団から抜け出た時の快感。すっーと、クリアになって、私が、求めてたものは、これなのかもしれない、と感じる。
気持ちで撮っていってるような映画。レストランについてる豚も、良かった。

ローラーガールズ・ダイアリー WHIP IT 2009年【米】112分
監督:ドリュー・バリモア 原作・脚本:ショウナ・クロス
出演:エレン・ペイジ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジュリエット・ルイス、クリステン・ウィグ、アンドリュー・ウィルソン、イヴ、アリア・ショウカット、ゾーイ・ベル、ランドン・ピッグ、ダニエル・スターン
★★★★☆(4.0)
ローラーガールズ・ダイアリー [DVD]
ローラーガールズ・ダイアリー写真

9-ナイン The Nines
2011年01月08日 (土) | 編集 |
9-ナインTheNines

監督さんは、「チャーリーとチョコレート工場」の脚本家ジョン・オーガスト。
翻弄されていく主人公に、ライアン・レイノルズ。
三部構成になっており、
それぞれの3つの世界で、同じ俳優さんが、違う役設定で出てきます。
3つの現実?に生きているような感じですね。

第一部:交通事故を起こした俳優が、懲罰として、監視役の女性のもと「ミザリー」のように軟禁されることになる。お隣の美人が、彼に近づいてきたり、やたら、9という数字が出てきたり。これは、現実なのか、夢なのか。
第ニ部:例えるなら「ローズマリーの赤ちゃん」のような新ドラマらしい。それを書く脚本家をカメラが追うリアルドキュメンタリー番組?上層部に気に入ってもらうため、美人担当者は、ドラマの主役変更を要求してくる。
第三部:ゲームデザイナーと、その妻と娘が乗る車が、森でバッテリーが上がってしまう。偶然、出くわした美人に、助けを求めるのだが。彼女の口から、この世界の真実を告げられることになる。


現実なのか、ドラマ上の出来事なのか、よくわからない不思議な物語。この世に、満点で完璧なものはなく、9点ぐらいで、せいいっぱい。不完全だから修正もできる、ということかなーと思った。コアラくんは、8点 (^▽^;
謎めいた低予算系脚本として、しっかり作られてます。でも、創作における葛藤のような話で、どうということもない内容かな。

9-ナイン The Nines 2007年【米】99分劇場未公開
監督・脚本:ジョン・オーガスト
出演:ライアン・レイノルズ、メリッサ・マッカーシー、ホープ・デイヴィス、エル・ファニング
★★★☆☆(3.0)
9-ナイン [DVD]

※いくつもの現実が現れる『レイス・オブ・ヘブン ー天のろくろー』を思い出します。

リアル鬼ごっこ2
2011年01月06日 (木) | 編集 |
ひたすら、追い、ひたすら、逃げる。
鬼ごっこに撤してて、なかなか、よろしい。

リアル鬼ごっこ2ポスター
主人公・佐藤翼を演じるのは、前作と同様、石田卓也。
映画初出演の吉永淳が、翼の妹役=愛を演じています。


半年後。佐藤翼は、謎の独裁者が支配し、またしても“佐藤”さんが迫害を受けるパラレルワールドで、妹の愛や幼なじみの洋たちと独裁者に対抗するレジスタンスとなっていた。鬼から必死に逃げまわる中、突然、翼だけが、現実世界に戻ったのだが、喜ぶのも束の間、なんと鬼たちも一緒に連れ帰ってしまったのだ。

空想冒険ドラマみたいな前作が、面白かったので、続編も観てみました。

今回は、現実世界とパラレルワールドでの、ダブル鬼ごっこ。
パラレルワールドの佐藤さんは、大半が捕まって収容されてるみたいで、
逃げ回ってる佐藤さんは、もう数人だけ。
昼夜かまわず、ターミネーターみたいに、追っかけてくるので、
走るシーンも増量で、体力勝負の内容ですね。
鬼さん役の方も、仮面つけて走りまくらないといけないので、たいへんですよね。

リアル鬼ごっこ2 2010年【日】
監督・脚本:柴田一成
出演:石田卓也、吉永淳、三浦翔平、渡辺奈緒子、蕨野友也
★★★☆☆(3.0)
リアル鬼ごっこ2 [DVD]

※走る映画といえば、やっぱり『ラン・ローラ・ラン』です。「パフューム」「ザ・バンク堕ちた巨像」のトム・ティクヴァが監督・脚本のドイツ映画で、おすすめです。

ベルヴィル・ランデブー
2011年01月04日 (火) | 編集 |
驚き、おしゃれ、こんなの観たことない。
2011年は、このフレンチアニメーション作品で、スタートを切りたい。

ベルヴィル・ランデブー1

解説:フランス人アニメーター、シルヴァン・ショメの長編デビュー作。誘拐された孫の救出に奔走する祖母の大冒険を、セリフを極力排し、露悪的にデフォルメされたキャラクターと毒気の利いたストーリーで描いた。アカデミー賞長編アニメ部門にノミネートされたほか、NYやLAの批評家協会賞を受賞するなど2003年の映画賞レースを席巻した。また、劇中で三姉妹が歌う主題歌をはじめジャジーな音楽も評判に。

ある家に、おばあさんマダム・スーザと孫シャンピオンが暮らしている。
この二人は、ツール・ド・フランスを目指してるみたいなのだ。

絵自体が、とにかくシュール。
異様なまでにディフオルメされた孫シャンピオンの体、
電車が来るくるたびに、吠えまくる変な犬。
ちょっと、気持ち悪さを感じながら、
懐かしい色合いの世界に、魅了されていきます。

ベルヴィル・ランデブー2

意外な方向へ、意外な方向へ、
と進んでいくストーリーも面白いし、
音楽も、オシャレ♪
この独創性に、すごく満足感できるアニメーションでした。
孫のシャンピオンが、何も語らず、なに考えてるのかわからないのも、すごい。

ベルヴィル・ランデブー 2002年【フランス/ベルギー/カナダ】80分
Les Triplettes de Belleville
監督・絵コンテ・脚本:シルヴァン・ショメ 音楽:ブノワ・シャレス
★★★★☆(4.0)
ベルヴィル・ランデブー [DVD]

2010年鑑賞して記事を書いてなかった作品
2011年01月03日 (月) | 編集 |
2010年、記事を書いてなかった、劇場鑑賞作品とDVD鑑賞作品を、整理。
記録のために、書いておきます。

■劇場鑑賞

110103_PHOTO.jpg
怪盗グルーの月泥棒 3D

ニューヨーク、アイラブユー 2009年【米】 ★★★☆☆
バトル・ロワイアル 3D 2010年【日】 ★★★★☆
マザーウォーター ★★★★★
怪盗グルーの月泥棒 3D〈吹替版〉 ★★★☆☆
SP THE MOTION PICTURE 野望編 ★★★☆☆
エクリプス/トワイライト・サーガ  ★★★☆☆
さらば愛しの大統領 ★★★☆☆
ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1〈字幕版〉 ★★★☆☆
GAMER:ゲーマー ★★☆☆☆
THE LAST MESSAGE 海猿 2D ★★★☆☆
武士の家計簿 ★★★☆☆
ロビン・フッド ★★★☆☆
劇場版 BLEACH ブリーチ 地獄篇 ★★☆☆☆
シュレックフォーエバー 3D〈吹替版〉 ★★★☆☆
バーレスク ★★★☆☆
最後の忠臣蔵 ★★★★★

■DVD鑑賞

オーケストラ!melanie
オーケストラ!

★★★★★
迷子の警察音楽隊 2007年【イスラエル・フランス】
ダイアナの選択 2008年【米】
オーケストラ! 2009年【仏】

★★★★☆ 
ボルベール<帰郷> 2006年【スペイン】
4ヶ月、3週と2日 2007年【ルーマニア】
キャラメル 2007年【レバノン・フランス】
ホワイトクラッシュ 2003年【カナダ】<未公開>
この自由な世界で 2007年【英・伊・独・スペイン】
リリィ、はちみつ色の秘密 2009年【米】
マシュー・マコノヒー マーシャルの奇跡 2006年【米】<未公開>
扉をたたく人 2007年【米】
レイチェルの結婚 2008年【米】
パイレーツ・ロック 2009年【英】
ずっとあなたを愛してる 2008年【仏・独】
(500)日のサマー 2009年【米】

★★★☆☆
オフサイド・ガールズ 2006年【イラン】
モンテーニュ通りのカフェ 2006年【仏】
3時10分、決断のとき 2007年【米】
コネクテッド 2008年【香港】
イキガミ 2008年【日】
キャデラック・レコード 2008年【米】
あなたは私の婿になる 2009年【米】
劔岳 点の記 2009年【日】
フローズン・タイム 2006年【英】
サンシャイン・クリーニング 2008年【米】
幸せはシャンソニア劇場から 2008年【仏・独・チェコ】
イングロリアス・バスターズ  2009年【米】
誰がため 2008年【デンマーク・チェコ・独】
バンク・ジョブ 2008年【英】
クレイジー・ハート 2009年【米】
カオス・セオリー 2007年【米】<未公開>
それぞれの空に 2008年【米】<未公開>
秘密結社鷹の爪 カウントダウン Vol.1~Vol.2
古墳ギャルのコフィー キャンパスライフ Vol.1~Vol.4

★★☆☆☆
クローンは故郷をめざす 2008年【日】
彼岸島 2009年【日】
ザ・ウォーカー 2010年【米】
時をかける少女 2010年【日】
ルーザーズ 2010年【米】<未公開>

★☆☆☆☆
コクーン・プラネット 2008年【米】<未公開>
デス・ゲーム・パーク

あけましておめでとうございます
2011年01月01日 (土) | 編集 |
手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく-
手塚治虫のブッダ-赤い砂漠よ!美しく-より (C) 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会


今年も、よろしくお願いします。

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