2012年10月14日 (日) | 編集 |

今回は、フランスのテレビドラマ版(全4話構成)を鑑賞。
私は、「ああ無情」という簡略版しか読んだことがなく、原作そのものは読んだことないです。この作品は、おそらく原作のストーリーどおりだろうと思います。他の映画版では、さらっと流されてしまうABCの友やテナルディエ夫婦の話も、くわしく描かれていて、レ・ミゼラブルの全体像がよくわかります。
妙なテーマ音楽、ストップモーションなど、古めかしいような演出。
全編通じて、ほんと暗い。
街なみや、人が、薄汚く描かれていく作品で、
わざとらしく盛り上げたりしていないですね。
みずからの境遇を嘆くこともなく、夜を迎えるように、
静かに人生を終えていく人たち。
その中にある人生のきらめき、
その先に心は解放されていくといった感じかな。
このタッチのレ・ミゼラブルも、味わい深いものがあります。
降りしきる雨の中、ぬかるんだ足元を、歩いていく徒刑囚の姿が、
当時の虐げられ苦しむ民衆のイメージなんでしょうね。
オープニングシーンが、最期につながっていくのが、カッコいいです。
Les misérables 1982年【仏】219分劇場未公開
監督:ロベール・オッセン
出演:リノ・ヴァンチュラ(バルジャン)、ミシェル・ブーケ(ジャベール)、エヴリーヌ・ブイックス(ファンティーヌ)、ジャン・カルメ(ティナルディエ)
★★★★☆(4.0)

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