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パフューム ある人殺しの物語
2008年02月01日 (金) | 編集 |
18世紀のパリは異臭に悩まされていたそうな。
冒頭より魚市場の風景から始まり、くんくん、すごく匂いの気になる映画です。
グルヌイユという天才的な嗅覚の青年が主人公です。

この映画では、主人公の脳裏に、一番初めに殺してしまった果物売りの娘が、
何回かフラッシュバックされます。
ちょっと気になったので、この映画は、それについてのお話。

はじめてパリに出た彼が殺してしまったのが、果物売りの娘。
これが、第一の殺人。彼は娘の香りに魅了され、誤ってですが、殺してしまうわけです。彼は、死んだ娘の服を脱がせ、彼女の香りをかき集めるようかのように匂いをむさぼります。そして、この消え去っていく香りをどうしても残したいと気持ちにかられ、調合師バルディーニの見習いとなり、香りの保存方法を学び始めるのです。

彼が、残したいと思ったのは、何でしょうか?
きっと“感情”そのものですよね。“香り”ではないです。
刺激的な匂いが漂う初めてのパリ、娘の香り、その時の興奮、
それを残したいということであろうと思います。

感情を再現するための香り、これが彼が創ろうとした究極の香りなんでしょう。
その人の記憶を呼び覚ます香りですね。

わが家の匂いだったり、
愛犬の匂いだったり、
母の作ったカレーの匂いだったり、
人によってさまざまだけど、
きっと、それは幸せな感情なんだと思います。

つきつめてしまうと、母の匂い、これに勝てる匂いは、ないかと思うんですけど、
市場で産み落とされたグルヌイユは、母の匂いを知らずに育っています。
パリの果物売りの娘への感情は、愛情を知らないグルヌイユにとって、
何か特別なものとなっていたんでしょうね。

結局は、感情をびんの中に保存することはできないし、
二度と手に入れることができないものを彼は求め続けてたのだろうと思います。


究極の香りが誘う未曾有の衝撃に、世界はひれ伏す
『パフューム ある人殺しの物語』 The Story of a Murderer
監督:トム・ティクバ
主演:ベン・ウィショー/レイチェル・ハード=ウッド/
   アラン・リックマン/ダスティン・ホフマン
サスペンス
私の感想:★★★★☆ 画面からすごく刺激を受けました。
ちなみに、ヤフー映画評では、★★★★☆ 3.62点でした。
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