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13F
2008年12月03日 (水) | 編集 |
仮想空間、ヴァーチャル・リアリティをからめたSFサスペンスです。
原作はダニエル・F・ガロイ著『模造世界』というものらしいんですが、書かれた当時だと、ヴァーチャル・リアリティサスペンスとして面白いんだと思います。ただ、今の題材としては、古い感じがします。

13F

コンピュータソフト開発会社のオーナーが殺される事件が発生。この会社は、ヴァーチャル・リアリティの技術を使い、1937年のロサンゼルスを再現した仮想空間をコンピュータ内に作っていた。そこに勤める主人公に容疑がかかる。

現実世界から仮想空間世界の住人に、自分の意識をダウンロード。そこの住人として仮想空間を体験できる技術です。建物、行き交う人まで本物と区別がつかない、感触・匂いまで、再現されてます。
ちょっとすごすぎるんちゃう、そこまで、すごいヴァーチャル・リアリティ空間が作れるの?とか、思ってしまったんですが、SFですからね。そこは、すんなり受け入れて、物語の世界に入ってみました。

殺されたオーナーは、密かに仮想空間を行ったり来たりしてたことがわかってきます。誰でも、こんなもの作ったら、そこに行ってみたくなりますよね。
この殺人事件の謎をつきとめるためには仮想空間に、はいらなければならない。主人公も仮想空間へ足を踏み入れていきます。
仮想空間を1937年に設定して、画面上、現実世界との区別をつきやすくしているところが良い。同じ俳優さんが、現実の自分と1937年の自分を演じ分けるため、髪型、メイク、衣装を工夫しています。主役クレイグ・ビアーコと謎の女グレッチェン・モルは、1937年の雰囲気がよく似合ってますね。

当初、夢の空間として作成した仮想空間が、次第に現実世界とほぼ変わらなくなってきてるのが恐ろしいところです。住民もひとつの人格を持ち始めてきてしまう。自分の住む現実って、いったい何?夢なのか?現実なのか?考えだすとわけがわからなくなるんですが、こういう迷宮的な世界に、はいって楽しめる人は面白い映画だと思います。

13階という何の意味もないタイトルは、やめた方がよかった。
この日本語タイトルは失敗。タイトルは、もっと考えましょう。

『13F』 The Thirteenth Floor 1999年【米・独】
SF
監督:ジョセフ・ラスナック
製作:ローランド・エメリッヒ「インデペンデンス・デイ」
出演:クレイグ・ビアーコ/グレッチェン・モル/ビンセント・ドノフリオ
私の感想:★★★☆☆
原作:ダニエル・F・ガロイ 模造世界 (創元SF文庫)
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