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消えたフェルメールを探して 絵画探偵ハロルド・スミス
2009年03月04日 (水) | 編集 |
ドキュメンタリー映画です。(ネタばれなし)

現存するフェルメールの作品35点。
しかし『合奏』と題された1点だけは、今は観ることはできない・・・

1990年3月18日未明。
ガードーナー美術館より
ドガ5点、マネ1点、ホーフェルトフリンク1点、レンブラント3点、
そして
フェルメール作『合奏』が盗まれた。

消えたフェルメールを探して 合奏

何も知らずにタイトルに惹かれて観ました。
眼帯の怪しげな絵画探偵と称するおじさんが出てくるので、
てっきりドキュメンタリー風のサスペンスだと思い観てたのですが、
途中で違うということがわかった。
ハロルド・スミスという方は、実在した人物で、
実際のフェルメール盗難事件を扱った作品でした。

盗まれたフェルメールを所有していたのが、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館というところ。ここにある作品は、すべて彼女の個人コレクションで、この美術館自体を、ひとつの芸術作品と考えていたようです。遺言により、どの作品も動かしたり置き換えたりしてはならないそうです。
ちょっと迷惑な遺言?
当時としては先進的だった彼女自身とも言える美術館なんでしょうね。
ただ、これでは、大きなお墓みたいになってしまう。
でも独特の凝った美術館みたいで、面白そうですよ。

名探偵ハロルド・スミスという方も、かなり異色な方で、皮膚がんに荒れた風貌にただならぬものを感じます。表から裏社会までものすごい顔の広い方で、話の仕方が独特なのか、ただの話好きなのか、彼はたいへんうまく情報を集めていくみたいです。
彼自身は、芸術作品に愛情たっぷりに固執していないらしく、あるべきものをもとに戻したいと思ってるだけだという姿勢が人に伝わり、相手の方もいろいろ、しゃべってくれるんでしょうね。

やっぱり日本人は、フェルメール好きと、海外で思われてるみたい。
宗教画ではなく暮らしのワンシーンなので、親しみやすいですよね。
DVD内の特典で、
監督レベッカ・ドレイファスは以下のようにフェルメールの魅力を語っています。
“~彼の絵の中にある静けさ、
現代とは違う生活の断片というものが、
人を惹きつけるのでしょう。
個人的に私が言えるのは、初めて彼の絵を観た時の印象です。
その瞬間、一瞬自分のことを忘れてしまいました。
ひとりの人間としてそこに自分が立った。そんな気分を味わったのです。
~静寂の中に無となって存在できる。そんな気持ちになれるのが彼の絵です。


消えたフェルメールを探して 絵画探偵ハロルド・スミス 公式ホームページ
STOLEN 2005【米】83分
監督:レベッカ・ドレイファス/出演:ハロルド・スミス
★★★☆☆ 興味深かった。
ドキュメンタリー
消えたフェルメールを探して/絵画探偵ハロルド・スミス [DVD]

◎フェルメールを全点を観たいなら美術書より、この本が面白いですよ。
入門向けで、一瞬にして世界中に散らばるフェルメールを旅できます。
フェルメール全点踏破の旅 (集英社新書ヴィジュアル版) (集英社新書ヴィジュアル版)フェルメール全点踏破の旅 (集英社新書ヴィジュアル版) (集英社新書ヴィジュアル版)
(2006/09/15)
朽木 ゆり子

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◎本編で、登場する作家。一枚の名画「真珠の耳飾りの少女」に魅了され、そこから紡ぎだされた物語。
真珠の耳飾りの少女 (白水Uブックス)  トレイシー・シュヴァリエ著
ヒヤシンス・ブルーの少女 スーザン ヴリーランド著

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