2009年04月18日 (土) | 編集 |

城勤めの武士と記憶喪失の娘のかけがえのない日々を描いた、山本周五郎の短編小説が原作。市川崑が1993年にハイビジョン試験放送のためのドラマとして制作。その後35ミリフィルムに変換され、ヴェネチア国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭で上映されていたが、2008年にようやく劇場公開となった。
武士の普通の生活シーンを、でいねいに暖かく描いてるところがいいですね。
ある日、突然、身元も名前もわからない謎の女性が現れる。
一応、ふさと名付けるわけですが、
サスペンス的であり、ファンタジー的でもあります。
ハイビジョン撮影だったので、自然光を全てカットして撮影しているそうです。照明のみの撮影なので、影が深くなり、くっきりとした画面の映像になっています。その映像の良さが、不思議な雰囲気を、より醸し出していきますね。
その木戸を通って FUSA 1993年 上映時間: 92分
監督:市川崑 「犬神家の一族」
浅野ゆう子(ふさ)/中井貴一(平四郎)/フランキー堺(田原)/井川比佐志/岸田今日子/神山繁/石坂浩二/榎木孝明
原作:山本周五郎「その木戸を通って」〈おさん (新潮文庫)〉
★★★☆☆
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