2009年07月26日 (日) | 編集 |
卵を分けて下さいませんか?
オリジナル版ファニーゲームを、ついに観た (^▽^)/
この作品、ツタヤディスカスでも在庫が少ないみたいで、全然、借りれなかった。リメイク版リリースに合わせて、やっと観れました。

穏やかな夏の午後。バカンスのため湖のほとりの別荘へと向かうショーバー一家。車に乗っているのはゲオルグと妻アナ、息子のショルシ、それに愛犬のロルフィー。別荘に着いた一家は明日のボート・セーリングの準備を始める。そこへペーターと名乗る見知らぬ若者がやって来る。はじめ礼儀正しい態度を見せていたペーターだったが、もう一人パウルが姿を現す頃にはその態度は豹変し横柄で不愉快なものとなっていた。やがて、2人はゲオルグの膝をゴルフクラブで打ち砕くと、突然一家の皆殺しを宣言、一家はパウルとペーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまう。
(ネタばれ含んで書きますので、未見の方は、ご注意ください)
不快な映画ということだったけど、どっちかいうと凄惨な印象の映画だった。
この映画は、殺人が起こる後半からが、すごい。
銃声とともに画面が切り替わり、
血がドバッーとついたテレビ画面に映像だけがむなしく映っている。
そのあと、リビングルーム。
時が止まったかのように、何も動かない静かな部屋が映し出される。
ずぅーとカメラは固定されたまま、ようやく、よろよろっと奥さんが動き出します。
マンガのページをめくった感じがしました。
例えば、マンガでは、殴りかかるようなシーンがあって、次のページを開くと、吹っ飛ばされて倒れているシーンに変わるんですね。豪快に倒れている絵を見て、いかに威力がすごかったかを想像するんです。
これと同じく、殺害されるコマは、出てきません。
そのかわり、殺害後のリビングの絵は、これでもかというぐらい延々と描写しきます。
理由なき暴力、しかも自分の子供が一瞬にして殺されてる奥さんは、ゆらゆらと、すべてを失ったかのように動いてるだけですね。けがをした主人も、ようやく動き出しますが、足をけがしているので、自分で立ち上がることもできません。奥さんの助けを借りて、なんとか起き上がりますが、足が動かないので、一歩、進むだけでも苦痛で、おそろしく時間が、かかります。
徹底的に時間をかけ、暴力の酷さを伝えます。
このあたりが、他の映画と全然、違いますね。ある程度で、他の場面へ展開しそうなんですけど、それは、絶対しないです。実際、突然の暴力というのは、こういうものだと言うように、ワンカットで容赦なく、夫婦を撮り続けてます。
奥さんがんばりも、リモコンによって、巻き戻されたり、ナイフが画面に映って、何か起こるのかなと思ったら、あっという間に、奥さんは殺されてしまいます。
ことごとく、裏切っていく画面で、理不尽さを見せつけてきます。監督のいやがらせを感じますけど、画面に映らない暴力、これを心に映し出すことで、観客に挑戦してきてるイメージですね。かなり実験的な作品という感じもする。
ファニーゲーム Funny Games 1997年【オーストリア】 108分
監督/脚本:ミヒャエル・ハネケ
スザンヌ・ロタール/ウルリッヒ・ミューエ/アルノ・フリッシュ/フランク・ギーリング
★★★★☆
◎ファニーゲーム [DVD]
◎ファニーゲームU.S.A. [DVD]
オリジナル版ファニーゲームを、ついに観た (^▽^)/
この作品、ツタヤディスカスでも在庫が少ないみたいで、全然、借りれなかった。リメイク版リリースに合わせて、やっと観れました。

穏やかな夏の午後。バカンスのため湖のほとりの別荘へと向かうショーバー一家。車に乗っているのはゲオルグと妻アナ、息子のショルシ、それに愛犬のロルフィー。別荘に着いた一家は明日のボート・セーリングの準備を始める。そこへペーターと名乗る見知らぬ若者がやって来る。はじめ礼儀正しい態度を見せていたペーターだったが、もう一人パウルが姿を現す頃にはその態度は豹変し横柄で不愉快なものとなっていた。やがて、2人はゲオルグの膝をゴルフクラブで打ち砕くと、突然一家の皆殺しを宣言、一家はパウルとペーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまう。
(ネタばれ含んで書きますので、未見の方は、ご注意ください)
不快な映画ということだったけど、どっちかいうと凄惨な印象の映画だった。
この映画は、殺人が起こる後半からが、すごい。
銃声とともに画面が切り替わり、
血がドバッーとついたテレビ画面に映像だけがむなしく映っている。
そのあと、リビングルーム。
時が止まったかのように、何も動かない静かな部屋が映し出される。
ずぅーとカメラは固定されたまま、ようやく、よろよろっと奥さんが動き出します。
マンガのページをめくった感じがしました。
例えば、マンガでは、殴りかかるようなシーンがあって、次のページを開くと、吹っ飛ばされて倒れているシーンに変わるんですね。豪快に倒れている絵を見て、いかに威力がすごかったかを想像するんです。
これと同じく、殺害されるコマは、出てきません。
そのかわり、殺害後のリビングの絵は、これでもかというぐらい延々と描写しきます。
理由なき暴力、しかも自分の子供が一瞬にして殺されてる奥さんは、ゆらゆらと、すべてを失ったかのように動いてるだけですね。けがをした主人も、ようやく動き出しますが、足をけがしているので、自分で立ち上がることもできません。奥さんの助けを借りて、なんとか起き上がりますが、足が動かないので、一歩、進むだけでも苦痛で、おそろしく時間が、かかります。
徹底的に時間をかけ、暴力の酷さを伝えます。
このあたりが、他の映画と全然、違いますね。ある程度で、他の場面へ展開しそうなんですけど、それは、絶対しないです。実際、突然の暴力というのは、こういうものだと言うように、ワンカットで容赦なく、夫婦を撮り続けてます。
奥さんがんばりも、リモコンによって、巻き戻されたり、ナイフが画面に映って、何か起こるのかなと思ったら、あっという間に、奥さんは殺されてしまいます。
ことごとく、裏切っていく画面で、理不尽さを見せつけてきます。監督のいやがらせを感じますけど、画面に映らない暴力、これを心に映し出すことで、観客に挑戦してきてるイメージですね。かなり実験的な作品という感じもする。
ファニーゲーム Funny Games 1997年【オーストリア】 108分
監督/脚本:ミヒャエル・ハネケ
スザンヌ・ロタール/ウルリッヒ・ミューエ/アルノ・フリッシュ/フランク・ギーリング
★★★★☆
◎ファニーゲーム [DVD]
◎ファニーゲームU.S.A. [DVD]

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この記事へのコメント
kinoさん、こんにちは!
kinoさんは結構冷静に本作をご覧になってますね~
私は、この作品はどうも神経に触ってダメでした。
不快感でいっぱいになってしまいました。
kinoさんの言う、挑戦的・実験的というのは分かりますが・・・
ハネケ作品全体が肌に合わない感じです。(^_^;
kinoさんは結構冷静に本作をご覧になってますね~
私は、この作品はどうも神経に触ってダメでした。
不快感でいっぱいになってしまいました。
kinoさんの言う、挑戦的・実験的というのは分かりますが・・・
ハネケ作品全体が肌に合わない感じです。(^_^;
神経を逆なでするような映画でしたね。
かなり、恐かったという印象が強い。
最後、奥さんが殺されるところは、これは、ほんといやでしたね。
監督さんのいやがらせを受けてる感じはしますけど、
確信犯的に言いたいことは言ってるので、そこまで不快感はなかったです。
もう一度、観ようとは思わない映画なのは、確かですね
かなり、恐かったという印象が強い。
最後、奥さんが殺されるところは、これは、ほんといやでしたね。
監督さんのいやがらせを受けてる感じはしますけど、
確信犯的に言いたいことは言ってるので、そこまで不快感はなかったです。
もう一度、観ようとは思わない映画なのは、確かですね
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