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おろち
2009年10月16日 (金) | 編集 |
私は、おろち。人の運命を見つめたいだけ・・・

おろちP

楳図かずおの同名マンガを「リング」の高橋洋脚本「予言」の鶴田法男監督で映画化。原作の中の『姉妹』と『血』の2編をベースに、ある呪われた宿命に取り憑かれた美人姉妹の心の闇に焦点を当て、美に執着する姉妹が辿る悲しき運命を、謎の美少女おろちの目を通して綴る。美人姉妹役に木村佳乃と中越典子、おろち役に「神様のパズル」の谷村美月。

おろち02

おろち、この言葉の響きには、なにか惹かれるものがありますね。
何かわからないけど、この言葉を心に浮かべると、ざわざわする。

美しい少女の姿をし、人間界を彷徨い続ける存在、それが、おろちで、
彼女は、人間の心に巣食う闇を、永遠の時の中で、見つづけてきてるわけです。
ある幼い姉妹、一草と理沙が気になり、この子たちが暮らす門前家の家政婦として、住み込むことになります。姉妹の美しき母・銀幕の大女優として名を馳せる葵に、なぜか、異様なものを感じるおろち。

門前家の女たちは、29歳になるとその美貌が崩れ、醜く姿を変える血筋であった。あれから20年がたち、姉妹が、29歳を迎えようとしている時、おろちは、再び門前家に舞い戻る。

おろち03

自分の運命を知り、それが、避けれないことが、わかっていることは、恐怖だ。
まして、化け物のように醜く変貌していくのなら、なおさら。
みんなそうならいいけど、自分だけが醜くなるなんてのは、許せない気持ちになってきますよね。永遠の時の中に住むおろちの姿は、まったく変わらず、若く美しい。人間からみれば、うらやましい存在なのかもしれないが、おろちが見ているのは、姿でなく心。彼女たちが、姿に執着し、心まで醜くなっていく様を、感情のない目でえぐっていく。

木村佳乃と中越典子の過激な演技が中心で、面白く観れました。こういうお屋敷には、古くからつかえる執事みたいな人がつきもので、嶋田久作扮する西条が、いい雰囲気でしたよ。
おろち役の谷村観月を、おとなしく描かずに、もう少し、関わらした方が、お話としては、面白かったかなーと思います。必ずしも、ホラー監督が撮らなければならないという作品ではなかったですね。

おろち 2008年【日】107分
監督:鶴田法男
原作:おろち 1 (ビッグコミックススペシャル 楳図パーフェクション! 4)
出演:木村佳乃(門前葵/門前一草)/中越典子(門前理沙)/谷村美月(おろち/佳子)/山本太郎(大西弘)/嶋田久作(西条)/佐藤初(少女時代の一草)/山田夏海(少女時代の理沙)
★★★☆☆
おろち [DVD]
おろち04
おろち予告編をどうぞ
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