2009年11月04日 (水) | 編集 |

全国巡回中の「蜷川実花展 ー地上の花、天上の色ー」。
今、関西にやってきてるので、観てきました。
蜷川実花さんは、人気フォトグラファーで、最近は、ネスカフェゴールドブレンドの広告にも出演されてます。ファッション雑誌、映画、と幅広く活動され、「さくらん」では、初監督されてます。「おろち」のポスターも、蜷川さんだったんですね、どうりで深い色合いの写真だと思った。

蜷川さんは、雑誌の写真とかポスターも多く撮ってるので、観にきてるのは、大半は、女性でしたね。高校生ぐらいの子も多かったです。
今回の個展は、美大在学中のセルフポートレイトなど初期作品から、「花」「旅」「金魚」「人物」などの代表作、新作《Noir》まで、450点以上、展示されてます。各テーマごとに、展示に変化を持たせていて、金魚の動く映像が壁一面に映し出されていたり、芸能人のポートレートをすきまなくうめつくされていたりする。
花の写真は、引き延ばされたものを見ると、すごく鮮やかで、迫力ありますね。遠目には、赤い花でも、赤以外のさまざな色によってこの花は、成り立っているのがわかります。黒い部分を見てると、鮮やかさの奥にある、どす黒いものが、感じられ、ぞくっとする。
一番最後の展示室にあるのが、新作《Noir》で、原色的で派手な展示を見たあと、ここの部屋に入ると、スコーンとした空虚な部屋に感じる。写真も、色のない日常的なシーンが多い。ふと見えた「生」のようなものを感じる写真のように思った。
1階→2階→1階と各部屋を回っていく、こじんまりした西宮市大谷記念美術館と写真の展示の妙が、うまくかみ合ってて、気持ちよく回れる演出でした。


蜷川実花公式サイト Ninagawa Mika's official site
蜷川実花:1996年キヤノン写真新世紀優秀賞、2001 年木村伊兵衛写真賞を受賞。フイルムにこだわり、色を一切編集しないで生み出される極彩色の作品は、視覚的な華やかさを超え、作家自身の視点を見る者に鮮烈に印象づけます。うつろいゆく生の一瞬の輝きをとらえ、この世のものではないような色彩で生み出される作品世界を、美術評論家・松井みどり氏は「地上の花、天上の色」と評しています。
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