fc2ブログ
観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
永遠のこどもたち
2009年12月21日 (月) | 編集 |
愛を信じたら、本物の光が見える。

永遠のこどもたちPOSTER
永遠のこどもたちIMG1

海辺にある孤児院で育ったラウラ。30年後、閉鎖されていた孤児院を買い取り、障害を持つ子供たちのためのホームとして再建するために、夫カルロスと幼い息子シモンと移り住む。だが、古い屋敷の中で遊ぶ相手のいないシモンは、空想上の友だちを作り、日に日に子供じみた空想を広げ、まるで本当に友だちがそこにいるかのように話す様子にラウラは不安を覚えていく。同時に、そんなシモンの話を聞くうちにラウラ自身も子供時代の思い出が甦り、不思議な感覚にとらわれていく。

※ネタばれで、書いてますので、未見の方は、ご注意ください

冒頭、日本でいう「だるまさんが転んだ」で遊ぶ、子供たちの姿から始まる。
1、2、3、扉を叩け。1、2、3、扉を叩け。
主人公ラウラが、振り返るたび、しだい、しだいに、過去が、近づいてくるかのよう。

「だるまさんが転んだ」が、こんな恐いものとは思ってなかった…

海辺に立つ洋館、光を照らす灯台、洞窟、映し出される映像が美しい。
懐かしい光景の中、息子シモンと幸せな時を感じていたラウラの心に、不安が広がり始める。シモンが、彼女には、見えない友達と、しきりに、話を始めたのだ。違う世界が見え始めたシモン。彼女は、これをうち消そうとするが、やがて、現実がつきつけられる。マスクをかぶった少年の出現とともに、シモンが失踪してしまう。

永遠のこどもたちIMG2

狂乱する彼女は、シモンと愛で結ばれる決意を固める。「だるまさんが転んだ」と、振り返るたびに、彼女とシモンのいる世界の距離が縮まってくる。一歩、また一歩。ついに、シモンを抱きしめた彼女のまわりに、幼き頃、いっしょに過ごした孤児たちが集まってくる。
哀しい結末、ラウラに訪れた永遠の安らぎが、涙を誘いました。(T_T)

ベニグナという謎のおばあさん、覆面をかぶったトマス少年、霊媒師の言葉、と謎めいたホラータッチで進む物語で、格調高さも感じました。宝探しごっこなどで、導いていくのも、うまいです。


永遠のこどもたち 2007年【スペイン】108分
EL ORFANATO/THE ORPHANAGE
監督:J・A・バヨナ/製作総指揮:ギレルモ・デル・トロ
出演:ベレン・ルエダ(ラウラ)/フェルナンド・カヨ(カルロス)/ロジェール・プリンセプ(シモン)/ジェラルディン・チャップリン(霊媒師)/モンセラート・カルーヤ(ベニグナ)
★★★★★(5.0)
永遠のこどもたち デラックス版 [DVD]
永遠のこどもたちIMG3
関連記事


コメント
この記事へのコメント
ベニグナがすごく怖かったのが印象に残りました~っ
怖いけど切ないお話でもありましたね。
最後は母親の愛を感じる余韻の残る作品でしたっ
2009/12/21(月) 12:50:49 | URL | yukarin #-[ 編集]
>yukarinさん、こんにちは!
ベニグナも、霊媒師の方もかなり恐かったです。
お母さんにとって、この場所は、思い出の地というのが、
安らかなものを感じますね。
2009/12/22(火) 10:14:56 | URL | kino #Kyeye.Gc[ 編集]
こちらも★5つでした^^
kinoさん、こんばんわ。
いやぁ、面白かったですね。
ギレルモ・デル・トロ監督の色彩美に加え、エニグマの怖さ(死にざまとか)もホラータッチでよかったです。
展開に空きがなくて、宝探しで等でも導いてくれるのもいいところでしよね。

永遠の安らぎ>というホラーでありながら、怖いホラーではない、あのラストにたどり着けるのがいいですね^^
2009/12/22(火) 18:26:52 | URL | 茶栗鼠 #-[ 編集]
>茶栗鼠さん、こんにちは!
これは、良く出来てました~。映像が、美しいですね。

観終わったあと、扉を叩け!という言葉が、
えらく恐いなぁと思いましたよ。
扉を開けるというか、壁を破るというか、
開けたところに、安らぎがあった、という締め方は、涙を誘います。
じょじょに、ラウラが、過去に呼び寄せられていく無気味さ、
ベニグナの死にざま、マスク少年と、雰囲気ありましたね。
2009/12/23(水) 17:56:04 | URL | kino #Kyeye.Gc[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
原題:EL ORFANATO公開:2008/12/20製作国:スペイン/メキシコ上映時間:108分監督:J・A・バヨナ出演:ベレン・ルエダ、フェルナンド・カヨ、ロジェール・プリンセプ、ジェラルディン・チャップリン、マベル・リベラ、モンセラート・カルーヤ愛を信じたら、本物の光が...
2009/12/21(月) 12:47:14 | 映画鑑賞★日記・・・
映像と雰囲気が物凄くいいですね。袋をかぶった少年なんかの映像は個人的に好みの部類。ギレルモ・デル・トロ監督の作品かと思ってたらプロデュースらしい。 冒頭の「123壁たたけ」ってあれ日本で言うところの「だるまさん転んだ」?外国にもあるんですね! 「僕はず...
2010/01/07(木) 18:36:19 | いやいやえん