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震度0 WOWOWドラマ
2008年06月01日 (日) | 編集 |
阪神・淡路大震災当日、N県警の刑務課長が、突然、失踪する。
しかし県警幹部連中は、大災害や、失踪した不破警務課長のことなど、そっちのけ。
自らの保身、権力争いに走り回るだけ。

震度0。
まずこのタイトルが渋いね。
原作者・横山秀夫さんがどういう意図で、このタイトルにしたのかわかりませんが、
関西に住む私には、このタイトルがものすごい意味が深いなぁ。

現実に震災直後、神戸方面は震度0、地震被害なし、と伝えられてました。
あまりにも被害が、ひどすぎたためです。他の地域の方には、連絡がない、すなわち“神戸方面被害なし”と判断されてしまったわけですね。

被災地では、全壊家屋がいたるところにあって、生き埋めの方が多くいました。
マスコミは、阪神高速道路の倒壊や、長田の火災を流すだけ。
しまいには、もし東京に大地震が起こったら、なんてテレビ番組を流してる始末で、架空の話を一生懸命してアホちゃうか、こっちは現実やで、と思ってしまいましたよ。
被災地とそうでない場所では、ものすごく距離が遠く、
まったく何も伝わらないし、考えてることがまるで違う。
まさにこのような世界を描いてるドラマです。
県警幹部の集まる部屋は、別世界。
震度1000でも、彼らには震度0程度の感覚しかない。
失踪した同僚の警務課長の身を案じる人は誰もいない。

県警幹部が密談する室内のテレビに、震災報道が背景かのように空しく映っている。
悲しい。

震度0 (WOWOWドラマ 2007年)
監督:水谷俊之
出演:上川隆也/國村隼/渡辺いっけい/西村雅彦/余貴美子
私の感想:★★★★☆

原作:横山秀夫 震度0 (朝日文庫 よ 15-1)
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