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スティーブン・キング ドランのキャデラック
2010年06月26日 (土) | 編集 |
灼熱の太陽のもと、延々と死の道路工事は続く……。

スティーブン・キング_ドランのキャデラックdvd

トム・ロビンソンは、温和で善良な教師。彼の妻エリザベスは、ある日、偶然に殺人の現場を目撃する。犯人は、ラス・ヴェガスの冷酷なギャングのボス、ジェームズ・ドランだった。エリザベスはFBIからの身辺保護を条件に、ドランを告発する証言を行なうことに同意する。しかし、ドランの魔手は警護の隙をついて、エリザベスを死に至らしめてしまう。

スティーブン・キング_ドランのキャデラック01

ドランとは、人身売買を行ってる犯罪組織の親玉で、
完全防護されてる要塞のようなキャデラックに、彼は乗っているわけです。
原作では、どう書かれてるのかわからないんですが、
小説を読んでると、まるで、悪魔の車のように見えるんでしょうね。

この作品で、むずかしいのは、車の描写かなー。
恐ろしげに感じるであろう要塞の車が、
ただの黒塗りの新車に見えてしまうのが、ちょっと弱点ですね。

その点は、気になったんですけど、
内容に関しては、暗い復讐にとりつかれていく主人公を、じっくりと描いていて、
かなり渋く作られてると思います。

スティーブン・キング_ドランのキャデラック02

一般市民の平凡な教師・トムが、
復讐という荒野に足を踏み入れていくには、たいへんな葛藤があるわけで、
一度は、ドランに叩きのめされ、絶望と恐怖を身体に刻みつけられるわけです。
それでも、彼は、復讐をあきらめることはない。
亡くなった奥さんの怨念が導くのか、彼の中のダークサイドが目覚めたのか、
さまざまに彼の内面を想像しながら、観ていけます。

ドランとトム。狂気のやりとりの中、
闇の奥底に、捕えられたのは、いったい、どちらなのか。

スティーブン・キング ドランのキャデラック 2009年【英・米】89分劇場未公開
DOLAN'S CADILLAC
監督:ジェフ・ビーズリー 脚本:リチャード・ドーリング
原作:スティーヴン・キング ドランのキャデラック (文春文庫)
出演:クリスチャン・スレイター/ウェス・ベントリー/エマニュエル・ヴォージエ
★★★★☆(4.0)
スティーブン・キング ドランのキャデラック [DVD]

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