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東京島
2010年08月29日 (日) | 編集 |
自立し強く生きるのよー!みたいに強くは主張しない。
のほほんとしながらも、ずぶとく生き抜こうとする木村多江が、なかなか良い。

桐野夏生原作なので、観てみました。
東京島_写真1
エルメスとの史上初のコラボレーションを行い、
通称“カレ”と呼ばれるスカーフが劇中に登場しています。


東京から持ってきた荷物の中で、一番要らないのは夫だった……
谷崎潤一郎賞を受賞した桐野夏生のベストセラー小説を、木村多江主演で映画化。共演に窪塚洋介、福士誠二、鶴見辰吾ら。メガホンをとるのは「犬と歩けば チロリとタムラ」の篠崎誠監督。清子と隆の夫婦は旅の途中で嵐に遭い、太平洋に浮かぶ無人島に漂着する。さらに島に16人の若い男たちと、密航に失敗した6人の中国人の男が漂流してくる。


漂着したフリーターは、バイト労働に耐えきれず逃げ出してきた若者で、
けんかはいや、仲良くつるんで暮らしたい、という情けない感じ。
なんの発想もなく、シブヤなど東京の地名をコピーしてるし、
不公平をなくして、くじびきで清子さんの夫を決めましょうと言うし、
閉塞感漂う日本の姿みたいだ。
食物には不自由しないので、お気楽に、この島の現状維持で、いいやんとなってしまう。

あとから、やって来た中国人は、まったく違うぞ。
この島で生き抜く術を工夫し、脱出を図ろうと、たくましい。

東京島_写真2

「私は、トキ。」「ケンタッキー~~!」 
形式やルールにこだわらない清子=木村多江は、この役の雰囲気に合う。
あちらこちらに柔軟に、うまく寄りかかりながら自然体で立つというイメージで、
微妙な自分の存在位置を見つけていく。
道化役みたいな窪塚洋介は、いかにも窪塚洋介らしく面白かった。

ただ、この映画、黄色いサクランボ♪が出てきてから、
どんどん、最後に向かって、つまらなくなっていきます。
清子が母として、どう変わっていくのか、描かれないまま、
突然、暴力的な展開になって、締めも、よくわからない。残念ですねー。

イラン人役で、出てくてるのは、誰っ?と思って調べると、
サヘル・ローズという方らしい。
イラン・イラク戦争で生家が空爆に遭い、両親と10人いた兄姉をすべて失い、4歳で孤児になり暫く孤児院で暮らす。このため、本当の出生名は明らかではなく、現在の本名は後につけられたものである。現在の養母に引き取られ、8歳で日本に移住している。(Wikipediaより)
東京島_サヘル・ローズ
きれいな方で、現実にがんばっている女性ということで出演してるんでしょう。
ちょっと唐突に出て来る演出なので、全然、活かせてないですね。
サヘル・ローズ公式サイト

東京島 2010年【日】129分
監督:篠崎誠 脚本:相沢友子
原作:桐野夏生 東京島 (新潮文庫)
出演:木村多江(清子)/窪塚洋介(ワタナベ)/福士誠治(GM・ユタカ・森軍司)/染谷将太(マンタ)/柄本佑(オラガ)/テイ龍進(ヤン)/サヘル・ローズ(キム)
★★★☆☆(3.0)

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