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横山秀夫サスペンス VOL.2 WOWOWドラマ
2011年02月10日 (木) | 編集 |
4人の男、4つの謎として、短編集から選りすぐった4本を映像化。
玉山鉄二、渡部篤郎の、VOL.2も、見応えありました。


3人目の男「自伝」……………………《玉山鉄二》
横山秀夫サスペンスVOL.2_写真2
売れないライター・只野正幸が、兵藤電機会長の自伝を書くことになる。この会社は、縁故採用はいっさいなし。採用にあたって、会長・兵藤興三郎が厳しく面接しており、自伝を書くライターも、面接により吟味される。主人公は、話下手な暗い男で、まぁ、だめだろうなぁと思われる人物なんだけど、なぜか、気に入られる。
この会長の真意は、いったい何なのか?結局、ライター・只野は、自分自身の自伝を書いていたという話で、会長との面談がスリリング。主人公の思いこみが、ある時、一気にくつがえされ、そうだったのか、と気づかされるパターンで、横山秀夫らしい作品。

4人目の男「他人の家」………………《渡部篤郎》
横山秀夫サスペンスVOL.2_写真1
ある街に引っ越してきたなにか理由ありそうな夫婦。男の名は、貝原英治といい、強盗傷害事件の前科があったのだ。罪は償ったが、その過去は消すことができず、ずっと苦しみ続けている。この夫婦は、毎朝、川辺のゴミを拾っているのだが、そこで出会った佐藤老人より、ある提案を持ちかけられる。自分の養子に入り、家を受け継いでもらえないかと言うのだ。
そんなうまい話があるのか?なにか、怪しい。他人の家は、しょせん、他人の家ということみたい。真相自体は、さほど重要でなく、つきまとう過去に追い込まれていく夫婦の愛情が、切実に描かれています。渡部篤郎は、影のある役がよく似合う。


4本とも良質のドラマだったと思います。無理矢理、二時間サスペンスに間延びさせず、短編としての魅力を、一時間ドラマで、活かしてるのが、好感をもてますね。

■自伝(監督:水谷俊之 脚本:横幕智裕、水谷俊之)真相 (双葉文庫)
出演:玉山鉄二、紺野まひる、和田聰宏、田中哲司、原日出子、長塚京三
■他人の家(監督:水谷俊之 脚本:横幕智裕、水谷俊之)看守眼 (新潮文庫)
出演:渡部篤郎、戸田菜穂、高杉亘、黄川田将也、小野武彦、伊東四朗
★★★★☆(4.0)
横山秀夫サスペンス DVD-BOX

関連記事→『横山秀夫サスペンス VOL.1
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