fc2ブログ
観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
闇の列車、光の旅
2011年02月20日 (日) | 編集 |
行き先の見えない列車は、今も走り続ける。

日系監督キャリー・ジョージ・フクナガの長編デビュー作。ホンジュラスからアメリカを目指す移民の少女と、ギャング団の一員であるメキシコ青年との魂の触れ合いを描く。出演は「イノセント・ボイス12歳の戦場」のパウリーナ・ガイタン、本作が映画デビューとなるエドガー・フロレス。
2009年サンダンス映画祭監督賞、撮影監督賞受賞。

闇の列車、光の旅_写真1
闇の列車、

闇の列車、光の旅_写真2
光の旅。

2本のレールが繋がった時、
そこに見えるもの。

少女サイラは、ギャング団を殺したカスペルに、現状を断ち切る希望のようなものを見たのかもしれない。裏切者カスペルに取り憑くものは、地の果てまでも、追ってくる死のみだ。わかってる。それでも、なにかを信じ、すがらずには、いられない。
カスペルは、サイラの行き着く先に、自分の見れなかった、希望という光を託す。

この映画、ギャング団の入団儀式から始まっていくのが恐い。体中、入れ墨だらけで、部族かのよう。決死の覚悟で移民しようとする人々から、なけなしの金をも奪い取ろうとする暗闇の集団だ。どうしようもない現実に、列車のイメージを、重ね合わせていく映画で、すごく、うまく調和されている。最後まで、スリリングな展開でした、

闇の列車、光の旅 SIN NOMBRE 2009年【メキシコ・米】96分
監督・脚本:ケイリー・ジョージ・フクナガ
出演:パウリナ・ガイタン(サリナ)、エドガール・フローレス(カスペル)
★★★★☆(4.5)
闇の列車、光の旅 [DVD]
闇の列車、光の旅_写真3
関連記事


コメント
この記事へのコメント
過酷
kinoさん、こんにちは!
「ガフールの伝説」のフクロウってけっこう可愛いもんですね(^_^)

ところで本作、中米の厳しい現実を切り取っていて、
引き込まれるような展開になってました。

闇の中で光を見た気がしたけど、
結局それはあまりにもかすかなものでしたね。
彼女のその後の幸せを願わずにはいられません。
2011/05/21(土) 16:27:29 | URL | YAN #9L.cY0cg[ 編集]
>YANさん、こんにちは!
ガフールの伝説は、かわいかったです。

現状を映してるというのはあると思いますけど、
ゆっくり走る列車のように、朝が来て、夜が来る。
光というと、おおげさだけど、毎日の中に、
なにか、希望や楽しみを見ようとするのが、人のような気がします。
アメリカなんか行きたくない、
少女が、正直に気持ちを体現してるような気がします。
2011/05/23(月) 23:24:11 | URL | kino #Kyeye.Gc[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
考えてみれば、愛の告白において、「愛しています」とか「恋しています」と言うことくらい貧困なことはないのではないか。例え、「生涯かけて」とか「限りなく」という言葉を付けよ...
2011/02/21(月) 12:47:54 | 映画と出会う・世界が変わる
また偶然にも移民が出てくる映画だった。(゚o゚) 3本連続☆ これは中米の本当に過酷で厳しい現実を見せる映画。 青春ラブストーリーの要素も加わってます。 監督:ケイリー・ジョージ・フクナガ 製作:...
2011/05/21(土) 16:28:35 | RockingChairで映画鑑賞