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エリザベス
2008年09月04日 (木) | 編集 |
Elizabeth_Poster.jpg

あ~、なんかそんなの世界史で出てきてたなぁというおぼろげな知識の私でも楽しく観れるように作ってくれてる、そんな印象の歴史ドラマです。この映画を観て、その当時のヨーロッパ史に興味を持ちましたね。

インド人監督、シェカール・カプール監督のインタビューがあったので、それを引用してみます。
“非常に東洋的であるということをみんなが言って下さった。”
“西洋の歴史は、何年に誰がどうした、という記録なんです。ところが、東洋、特にインドでは、歴史とはストーリーテリングなんです。物語を語るというのが、インドでは歴史とされている。アプローチが全然違うわけですね。私にとって、記録を教える歴史、つまり学校で習う歴史は、私にとって非常に退屈であった。で、私は歴史=退屈という観念がありました。ところが、お爺さんたちから聞いた歴史の話は、非常に人間のドラマで、神話に近くて、とても面白かった。インドでお爺さんたちが語ってくれる歴史は、愛の話であり、裏切りの話であり、運命の話など、そういったものであって、それで、私は歴史に興味を持ちました。ですから、この映画を私は非常にメロドラマチックに作った。”


東洋的?なのかどうか、よくわからないけど、わかりやすい図式の話になっているのは確か。
旧教対新教!みたいな冒頭説明から始まり、プロテスタントのエリザベスが、いきなりロンドン塔に幽閉されるところから始まりますからね。
ロバート・タドリとの実らぬ恋を軸に、政略結婚のためのお見合い、ローマ法王から放たれた暗殺者の襲撃、旧教カトリック派の陰謀とたいへん興味深かった。

さらに監督さんのインタビューより。
“それで、エリザベスを取り巻く男が、この映画にはたくさん出てきますけれど、この男たちは、女性ならだれでも、人生で1度は出会う男たちの象徴なんです。もちろん、恋人はダドリー=ジョセフ・ファインズです。それから、ウィリアム・セシル卿=リチャード・アッテンボローは父親ですね。それから、ノーフォーク卿はエゴ。エゴの塊ですね。そして、最後に会うのが、禅ティーチャーといいますか、仏教でいうところのグルという象徴が、このフランシス・ウォシンガム卿=ジェフリー・ラッシュなんです。彼女も、人生の中でこういういろんな男たちに会っていくのです。”

ふ~ん、なるほど。
フランシス・ウォシンガム卿=ジェフリー・ラッシュは渋かったですね。
この作品は、インド人監督が作ったのが良かったんでしょうね。
英国人が作ると、もっといろんな話を盛り込み気味になってしまうかもしれないので。

『エリザベス』  Elizabeth 1998年【英】
伝記
監督:シェカール・カプール
出演:ケイト・ブランシェット(女優) エリザベス女王一世
   ジェフリー・ラッシュ(男優) フランシス・ウォシンガム卿
   クリストファー・エクルストン(男優) ノーフォーク公爵
   ジョセフ・ファインズ(男優) ロバート・ダドリー
   リチャード・アッテンボロー(男優) ウィリアム・セシル卿
感想:★★★☆☆ 西欧史に興味が持てたよ。
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