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バビロンの陽光
2012年07月09日 (月) | 編集 |
バグダッド出身のムハンマド・アル=ダラージ監督がメガホンを取り、
度重なる戦争で疲弊したイラクの今を映し出した作品。

バビロンの陽光_写真1
ベルリン国際映画祭アムネスティ賞・平和賞を受賞。
詳しくは「バビロンの陽光公式サイト」をごらんください。

解説:2003年、イラク北部クルド人地区。フセイン政権の崩壊から3週間後、戦地に出向いたまま戻らない息子を探すため、老いた母は旅に出た。12歳の孫アーメッドを連れて。古都バビロンまで900キロに及ぶ過酷な旅を続ける家族の姿を通じて、度重なる戦争で疲弊したイラクの今を映し出す。現地で抜てきされた主要キャストたちの魂の好演、そして衝撃のラストが、観る者の胸に深く突き刺さる。

キャステングは、現地の方を使っていて、行方不明の息子を探し続けている祖母役には、実際にそのような経験を持たれている方。12歳の孫アーメッドには、グルド人でアラビア語をしゃべる子が選ばれています。

寡黙であまり語らず、固い表情の祖母。
父が残した縦笛を握りしめる孫。
この二人の旅を追う、ドキュメンタリーのような雰囲気のある映画です。

これから、どういうところへ向かおうとしてるのかわからない孫アーメッドは、おばあちゃんに、連れられていってるだけで、疲れた、もう帰ろうよ、といった感じで始まっていきます。
それが次第に、混沌する街、父が収監されている刑務所に近づくにつれ、
アーメッドの様子が変わってきて、恐ろしさを、肌で感じていってるようです。
刑務所に父の姿はなく、集団墓地を探せ、と言われます。
そこに行くことを拒否する祖母は、
病院も訪ねていきますが、息子の姿はありません。

集団墓地というのは、まるで、発掘現場のように、
埋められた多く遺体が、次々と発見されている場所です。
家族の消息を求める多くの女性が、点々とする集団墓地を尋ね歩いています。
この場に立ったアーメッド少年に、
僕がおばあちゃんを連れていく!という強い気持ちが生まれてきます。


憔悴してしまった祖母は、古都バビロンで、その旅を終えることになります。ここで、祖母は、探し求めた息子に会うことができた、と思いたいです。ひとりぼっちになってしまったアーメッドの旅は、まだ終わりません。これから先も、つらい過酷な旅は続いていきます。

ほぼ、セリフも音楽もない映画で、きれいな笛の音も奏でられません。
でも、過酷な現実を体験したからこそ、未来を乗り越えていける、そんな希望を感じさせる作品だったと思います。

バビロンの陽光 Son of Babylon 2010年【イラク/イギリス/フランス/オランダ/パレスチナ/アラブ首長国連邦/エジプト】90分
監督:モハメド・アルダラジー
出演:ヤッセル・タリーブ(アーメッド)、シャーザード・フセイン(祖母)、バシール・アルマジド(ムサ)
★★★★☆(4.0)
バビロンの陽光 [DVD]
バビロンの陽光_ポスター
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