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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
ブラディ・サンデー
2008年10月17日 (金) | 編集 |
“血の日曜日事件”。一般市民13名の犠牲者を出し、今も英国民の心に深い傷を残す。警備に当たった軍隊が、国民に向けて発砲するという悲劇の一部始終を、ドキュメンタリー・タッチでリアルに再現。当時、15歳で現場に居合わせたドン・マランの原作を基に、ポール・グリーングラスが映画化。2002年ベルリン国際映画祭で宮崎駿の「千と千尋の神隠し」とともに金熊賞を受賞。
日本劇場未公開作品です。


す、すごい。これ、どうやって撮ってるのかと思う。
まるで、その場で、カメラの生中継があったかのように、再現されていきます。

差別撤廃を求めるカトリック系住民は、クーパーの下院議員の呼びかけによる大デモ行進をしようとしていた。これは、あくまでも平和的な行進のつもりです。しかし、なぜか、政府は特殊部隊を含めた多数の軍隊を配置、強硬阻止の姿勢を強めます。
やがて、軍の挑発に一部の若者たちが暴走し始め、主催者も押さえられなくなってくる。同時に、軍特殊部隊も突入命令が出ないことに、いらいらし始める。双方ともに、じりじり、じりじりとコントロールが効かなくなっていく様子をカメラは冷静に描き出していきます。

そして、ついに惨劇が。
軍は、まったくの無抵抗の一般市民に向かって銃を乱射。
次から次へ、一般市民が倒れていきます。
ここは戦場か!のような光景の臨場感。恐怖。
阿鼻叫喚の場面を大エキストラを使い、再現してる画面はすごい。

一般市民10万人のエキストラに協力してもらってるようなのですが、
市民にとって、忘れることのできない凄惨な事件だったということだろうと思いますし、この映画を観て、それが伝わってきますね。
市民側、軍部側、どちらにも片寄らない視点、ということが特徴的で、
それが、群集の危うさや錯綜する軍隊をリアルに描き出すことになっています。

監督は「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」「ユナイテッド93」のポール・グリーングラスです。独特のドキュメンタリータッチの手法ですね。この監督さん、すごい作品、作ってたんですね。
この『ブラディ・サンデー』を観ると、最近公開されてた「クローバーフィールド」の臨場感なんて、あほらしく感じます。性格の違う映画なので比較してはいけないんだけどね。


『ブラディ・サンデー』 Bloody Sunday 2002年【英・アイルランド】
ドラマ
監督:ポール・グリーングラス
出演:ジェームズ・ネスビット(男優) アイバン・クーパー
私の感想:★★★★★ うまい。

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