2008年10月21日 (火) | 編集 |

韓国リメイクの「黒い家」。
以前に森田芳光監督が撮ったお笑い系ホラーがいいと思わないが、今回、韓国版を観て、う~ん、オリジナルの大竹しのぶの怪演は、さすがにうまいんだなぁと思った。
得体の知れない奥知れぬ恐怖の大竹しのぶには、勝てない。
「自殺でも保険金は下りるの?」
保険会社のジュノ(ファン・ジョンミン)は、自殺志願者と思われる顧客からの電話を受ける。彼は何とか彼女を思いとどまらせようと、自分も過去に弟が自殺し、苦しんだことを話してしまう。数日後、彼は初対面の顧客(カン・シニル)から名指しされ、彼の自宅を訪ねることになる。
原作の雰囲気を変えてしまった日本版に比べ、韓国版は、原作を、ほぼ忠実に映像化しています。彼が訪ねる韓国の田舎町に立つ家は見るからに不気味で、怪しげな世界へ引き込んでいってくれました。
特徴的なのは、主人公ジュノに、弟の自殺を見てしまったトラウマを持っている設定にしてあることです。これ以上、人の死を見たくない彼は、次第に、業務外のことにまで首を突っ込んでいき、彼や彼の恋人まで、恐ろしいことに巻き込まれてしまいます。
日本版は、サラリーマンで、こんな仕事いやだ、いやだ、という可笑しさですけど、韓国版は、自分の過去の記憶から逃れようと、立ち向かうような話ですね。
韓国ホラーは、あまり観たことないんですが、これでもか、これでもかと進むので、いきすぎの感はあります。なんとなく、押しつけがましい、圧力感みたいなものがありますね。これが韓国エンターティンメントなのかもしれませんが、私は、日本人なので、やっぱり日本人が感じるじわっーとした恐れみたいなものの方が味わい深いかと思います。
日本のホラーもがんばって欲しいですねー。
韓国で映画化されて大ヒットした作品に、テレビドラマ『私の頭の中の消しゴム』やコミック『オールド・ボーイ』などがあったが、日本発ホラー映画がこれほどのヒットになったのは初めてらしい。
『黒い家』 Black House(검은집/Geomeun jip) 2007年【韓・日】
[ホラー]
監督:シン・テラ
キャスト:ファン・ジョンミン(チョン・ジュノ)
ユ・ソン(イファ)
私の感想:★★★☆☆ 恐かった。
原作:貴志祐介 黒い家 (角川ホラー文庫)
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