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観た映画の感想が綴られてます。ゆったり、更新。
ミレニアム2 火と戯れる女
2011年01月14日 (金) | 編集 |
第2弾は、ひたすら、孤独なリスベットだ。

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少女失踪事件解決から1年後、社会派雑誌ミレニアムで少女売春組織に迫った特集の準備を進めていた担当ジャーナリストが殺害される。現場にリスベットの指紋のついた銃が残されていたことから、彼女は容疑者として指名手配される。


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社会派雑誌ミレニアム!といったスタイルの続編です。暴力を異常なまでに憎むリスベットが犯人のはずがない。リスベットの無実を確信するミカエルが、事件の真相を、取材で明らかにしていくとともに、リスベット本人の過去も浮かび上がってくるというストーリー。

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頭のいいリスベットは、今回も、カッコいいですよ。人を避ける彼女は、誰にも助けを求めず、たったひとりで、調査を進め、自分の過去に対峙していく。

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今回の彼女は、いろんな顔を見せていってくれます。

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敵に、先天性無痛症という、無敵の、金髪の巨人キャラが登場。

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やっと再会したと思ったら、もうすでに、彼女は、ぼろぼろ。


前回は、財閥のおどおどろしい謎に、踏み込んでいくのが、ぞくぞくしたんですけど、今回は、事件記者サスペンスといった感じで、タッチが、かなり変わった。次回で、いよいよリスベットの活躍も最後です。楽しみですね。(ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士に、つづく)

ミレニアム2 火と戯れる女 2009年【スウェーデン】129分
Flickan som lekte med elden/The Girl Who Played with Fire
監督:ダニエル・アルフレッドソン 脚本:ヨナス・フリュクベリ
ノオミ・ラパス(リスベット・サランデル)ミカエル・ニュークヴィスト(ミカエル)
★★★☆☆(3.5)
◎原作:ミレニアム2 上 火と戯れる女 ミレニアム2 下 火と戯れる女
ミレニアム2 火と戯れる女 [DVD]


<おまけニュース>
リメイク版のリスベット役は、ルーニー・マーラ。彼女は、デビッド・フィンチャー監督の「ソーシャル・ネットワーク」にも出演しています。日本公開を前に、「主演女優のビジュアルが初公開」の記事が出てました。リメイクなんぞ、する必要はないと思いますが、無名女優さんにとっては、チャンスでしょうから、がんばってください。
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左)リスベット役ルーニー・マーラと「ソーシャル・ネットワーク」で共演したジェシー・アイゼンバーグ。
右)普通時の、ルーニー・マーラ


REAL●
2010年10月29日 (金) | 編集 |
スウェーデン・ノルウェー国境付近に広がる、深い森の奥。
殺害リアル映像をネットに流してるお屋敷が、あったそうな。

REAL_Marte_Cristensen

殺人動画をネットで販売していたという実際の事件に基づく。友人の結婚式のため、リナとマルティンの2人は、スウェーデンまで、お酒を買い出しに行く。その帰り道、事故のため、警官に、迂回路を指示される。彼らは、迂回路を走るのだが……

最近、注目される北欧の映画。
コールドプレイ』と同じく、登場人物の方が、静かなのが、いいわ。
ネット配信というというありきたりなネタだし、
スリラーなので、残虐なシーンは、ありません。

いかに、この屋敷に導かれていくか、
主人公カップルが、迂回路を走ってると、怪しい出来事に、数々、出くわします。
それを、そつのない自然な流れで、演出してあるので、安心して、楽しめますね。

主演は、マルテ・クリステンセンという女優さんだそうで、
この方の演技が、うまく、REALだった。すごく、迫力あったと思いますよ。
米国映画のような、観てる方を怖がらせるための、泣き叫び、じゃないねんね。

REAL SNARVEIEN/DETOUR 2009年【ノルウェー】74分劇場未公開
監督:セヴラン・エスケランド
出演:マルテ・クリステンセン/ソンドレ・ラーセン
★★★☆☆(3.0)
REAL [DVD]
REAL_DVD

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
2010年06月13日 (日) | 編集 |
面白い要素の詰まった北欧ミステリー。

ミレニアム1ポスター

スウェーデン、ストックホルム。大企業ヴァンゲル・グループ一族が住む孤島で、40年前ひとりの少女が忽然と姿を消した。グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルが事件の調査を依頼したのは、裁判で有罪となり失業中の月刊誌『ミレニアム』の記者ミカエル。調査の過程で彼は、鼻ピアスと背中にドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカー・リスベットと出会い、さまざまな秘密を明らかにしていく。

ミレニアム書籍

全世界で2100万部を突破、2008年度世界書籍売り上げランキング第2位。
世界中に旋風を巻き起こした3部作の映画化作品第1弾で、
スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンの処女作にして遺作となった作品です。
著者略歴:1954年スウェーデン北部生まれ。スウェーデン通信でグラフィック・デザイナーとして20年間働き、英国の反ファシズムの雑誌『サーチライト』の編集に長く携わる。1995年、人道主義的な政治雑誌『EXPO』を創刊し、やがて編集長を務めた。パートナーである女性とともに2002年から「ミレニアム・シリーズ」の執筆に取りかかり、2004年のはじめに三冊の出版契約を結ぶ。2005年、第1部『ドラゴン・タトゥーの女』が発売されるや、たちまちベストセラーの第1位になり、三部作合計で破格の部数を記録、社会現象を巻き起こした。2004年11月、心筋梗塞で死去した。享年50歳 。


事件は、36年前、ヴァンゲル一族の孤島で起こった。少女ハリエットが、こつ然と姿を消してしまったのだ。その日は、ヴァンゲル一族の会議が開かれており、一族が集結していた。たまたま、島と本土を結ぶ橋で衝突事故が発生し、島への交通は遮断されていた日でもあった。つまり、この島は、密室だったのだ。

財閥グループというのが無気味だね。一族の中に、犯人が、いるのか?
記者ミカエルの調査が始まる。

ミレニアム写真1

少女失踪事件の起こったのが、財閥グループの住む孤島で密室。
おおっ、これぞ、ミステリーの王道。
この時点で、かなりテンション上がります。
ジャーリストの著者らしく、暴力、権力批判的なものも盛り込みつつ、
猟奇殺人事件、宗教、ナチスなど、面白さのてんこ盛り。
手がかりとなる記録を発見し、この調査を進めるスタイルで、見入ってしまう作品でした。

なにより、この作品の魅力は、多くを語らないリスベットという女性。この主人公にまつわるサイコスリラーが主軸となってるのが渋い。

ミレニアム写真2

鼻ピアスに、パンク的なファッションと反社会的な姿の天才ハッカー。
背中にはドラゴンのタトゥ。
なみはずれた映像記憶能力を持ち、頭の回転もはやい。
しかし、彼女は、時折、なにかに怯えているような表情を見せる。

許せない敵には、彼女の凶暴な牙が襲いかかり、容赦はしない。
悲しき野獣のような彼女の叫びは、過去と繋がる純粋な怒り。
調査を通じ、抱える過去と闘いあらがう姿が哀しく、カッコいい。

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 2009年【スウェーデン】153分
Ma¨n som hatar kvinnor/The Girl with The Dragon Tattoo
監督:ニールス・アルゼン・オプレブ
出演:ノオミ・ラパス/マイケル・ニクビスト/スベン=バーティル・トープ/ステファン・サウク
★★★★★
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 [DVD]
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上 ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 下

例によって、ハリウッドリメイクも噂されているらしい。
北欧の空気がいいのであって、オリジナルを上映すれば、いいだけの話やん。
金満主義のハリウッド野郎は、リスベットに叩きのめされてもらいたい。

ミレニアム2&3ポスター
続編となる『ミレニアム2 火と戯れる女』『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』は、
9月より連続公開予定です。


コールドプレイ
2010年04月22日 (木) | 編集 |
北欧らしい、落ち着いた雰囲気を持つホラー。
残酷描写なく、きちっとした演出で見せるオーソドックスなスタイルです。

コールドプレイポスター

あらすじ:人気のない雪山でスノーボードを楽しむ5人の若者たち。ところが、仲間のひとりが足を骨折してしまう。救助を呼ぶため下山を始めた彼らは、古びたホテルを見つけるのだった。

第2作目『ザ・コールデスト』から先に観てしまったが、
この第1作目は、面白い (* ̄0 ̄)/
ノルウェーでのヒットも、うなずけます。

登場人物は、しっかり者カップル+べったりカップル+男子1名、の5人。
スノーボードを楽しんでいたが、ひとりが大転倒、足を骨折してしまう。
よりによって、カップルでない男子が。(゜ー゜;)
これは、ちょっぴり切ない青春ホラーでもあるのだ。

コールドプレイIMG1

近くに、廃業したホテルを発見し、そこで、力を合わせて、骨折の処置。
そのあと、なぜか、のんびりしてて、夜を過ごすことになる。

火事で焼けこげた部屋。誰かいるような気配。
雪山に囲まれた無気味な古ホテルに、
ひっそりと、恐怖が、忍び寄ってくる感じがいいですね。
人物の性格も、無理なく、演出されていて、なかなか、良く出来てます。

コールドプレイIMG2
主人公ヤニッケも、かっこいいよ。

第2作目『ザ・コールデスト』は、そのまま続きだったんですね。
分りにくかった部分が、やっとつながりました。

コールドプレイ 2006年【ノルウェー】90分劇場未公開
FRITT VILT/COLD PREY
監督:ロー・ウートハウグ 脚本:トーマス・モルデスタッド
出演:イングリッド・ボルゾ・バーダル(ヤニッケ)
★★★☆☆(3.5)
コールドプレイ [DVD]

◎関連記事 →ザ・コールデスト →REAL●

ザ・コールデスト
2010年03月12日 (金) | 編集 |
極寒の地から届いた、全てを凍てつかせる最恐の贈り物。
叫び声すら凍りつく、究極のアクション・ホラー!


ノルウェー映画史上、最も怖い映画!と絶賛され、
同国で記録的な興行収入を弾き出したそうです。ほんとかなー。(°O° ;)

ザ・コールデスト1

あとで、調べてわかりましたが、
これは『コールドプレイ』 (2006年ノルウェー)という前作があるみたいですね。
(スノーボードを楽しもうと、人気のない雪山を訪れた若者たち。一人が怪我を負い、廃虚と化した山荘で休むことにするが、そこで仲間が1人ずつ姿を消していく。)

その続きとして始まります。
惨劇より、一人生き残った女性ヤンニケが発見される。
錯乱する彼女の話によると、友人たちは、廃墟の山荘で殺された、と言う。
捜索に出た警察は、クレバスに5人の死体を発見。
遺体は、彼女の入院する病院に運ばれる。

ザ・コールデスト3

閉ざされた雪山というのは、恐い舞台ですね。
終盤のヤンニケのアクション画面は、迫力ありますよ!
でも、そこへいくまでが、長いっ。

ヤンニケは、精神的ダメージを受け、わけのわからない状態。
彼女の友達は4人。これは誰?という遺体が1体あるわけで。
普段は、こういう大事件はないという山の病院ですからね。
頼りなさそうな女医さんや看護師さん、
院内を、いかにも怪しげに、おかしく、観せていく。
のんびりムードは、面白かったけど、
ちょっと、テンポが、スローすぎるかな、という感じでしたね。

ザ・コールデスト 2008年【ノルウェー】94分劇場未公開
FRITT VILT II/COLD PREY 2
監督:マッツ・ステンバーグ 脚本:トーマス・モルデスタッド
出演:イングリッド・ボルゾ・バーダル/マルト・スノーレスダッター・ロビック
★★★☆☆(3.0)
ザ・コールデスト [DVD]
ザ・コールデスト2

◎関連記事 →コールドプレイ →REAL●